善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「去り行く男」

オーストラリアの赤ワイン「ベンチマーク・シラーズ(BENCHMARK SHIRAZ)2017」
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ワイナリーのグラント・バージは、南オーストラリア・バロッサ・ヴァレーで1855年からワインを造り続ける醸造家一族の5代目。
シラーズ100%のワイン。

ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「去り行く男」。
1955年の作品。原題は「JUBAL」。
監督・脚本デルマー・デイビス、出演グレン・フォードアーネスト・ボーグナインロッド・スタイガーチャールズ・ブロンソンほか。

原題の「JUBAL」は主人公の名前。それを「去り行く男」とカッコいい邦題にした西部劇。
ということはきっと「シェーン」みたいな映画に違いない、と思って見始める。

崖から転落し行き倒れとなった流れ者ジューバル(グレン・フォード)を、気のいい牧場主シェップ(アーネスト・ボーグナイン)が救う。
家に連れて帰ると、きっと若い奥さんが現れるナ、と期待して見ていくと、たしかに若い奥さんが現れる。
しかし、「シェーン」みたいな清廉な感じの奥さんではなく、どことなく浮気っぽい感じの若奥さん。
ジューバルは牧場で働くようになるが、カウボーイとしての腕も良く誠実な人柄からシェップの信頼を得て牧童頭となる。やがて若奥さんはジューバルを誘惑するようになり、牧童の1人はジューバルに対抗心を燃やして盛んに難癖をつけ、話がだんだん三角関係どころか、四角関係になっていく。 

いったいどこが「去り行く男」なんだ!?と思ったら、結局のところ、若奥さんからの誘惑をはねつけ、奥さんから去っていくところが「去り行く男」だったみたい。

あとでよーく考えたら、この映画は「シェーン」どころか、シェークスピアの「オセロ」の西部劇版だった。
愛と嫉妬のコワさを描いたシェークスピア劇を西部劇にするなんて、監督のその発想力に脱帽!