善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「ヴェラクルス」

スペイン・カタルーニャの赤ワイン「サングレ・デ・トロ(SANGRE DE TORO2016 
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スペインのバルセロナ近郊のベネデス地方でワインを造り続けて140年という長い歴史を持つワイナリー、トーレスのワイン。
ブドウ品種はガルナッチャ(グルナッシュ)、カリニャーノ(カリニャン)
ほどよいタンニンの味わい。
 
ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「ヴェラクルス」
1954年の西部劇。原題は「Vera Cruz」。
 
外国からの侵略に揺れるメキシコが舞台の異色の西部劇。
音楽が華々しく、ガンマンたちが相手にするのはメキシコに侵攻してきたフランス軍とメキシコの独立を守ろうとする共和国軍だ。
当時、ゲーリー・クーパーは「真昼の決闘」から2年後の53歳、バート・ランカスターは「地上より永遠に」の翌年の41歳で、2人ともまだ若いし、ランカスターのガン裁きが見事。
ほかにも若いときのアーネスト・ボーグナインチャールズ・ブロンソンなんかがならず者役で出ている。
 
1861年から67年にかけて、フランスはナポレオン3世のもと、メキシコに侵略を仕掛けた時期があったという。
メキシコでは1855年の革命で大衆に支持された共和国政府が樹立されたが、大土地所有貴族と結びついた聖職者の財産を没収したり対外債務の支払い停止を断行したりしたため、フランスは口実をつくってメキシコに軍隊を送り、首都メキシコ=シティを占領。ハプスブルグ家のマクシミリアンを皇帝にすえた傀儡政権をつくった。
これに対して共和国軍はゲリラ戦で抵抗を続け、ついに皇帝軍は敗北。フランス軍も撤退を余儀なくされた。
まるで満州に傀儡政権をつくった大日本帝国みたいな話だ。
 
「ヴェラクルス」で描かれるのがまさにこの戦争であり、2人のガンマンの友情と対決の物語。ヴェラクルスとはフランス軍が上陸した港町の名前だ。
 
南北戦争が終わったころ、アメリカの無法者たちは戦争にかこつけての一攫千金を狙ってメキシコに流れ込んできていた。元南軍士官のベン(ゲーリー・クーパー)は、ならず者のジョー(バート・ランカスター)とふとしたきっかけで知り合い、マクシミリアン皇帝に雇われてフランス貴族夫人を船が出るヴェラクルスまで送り届けるための護衛を引き受けるが、実は馬車には300万ドルの金貨が隠されていた・・・。
 
ロケはすべてメキシコで行われたということで、遺跡の前での撃ち合いシーンまであった。
あれは明らかに「太陽のピラミッド」や「月のピラミッド」が並ぶテオティワカンの遺跡に見えた。だいぶ昔に観光で行ったことがあるが、あんなところで撃ち合いシーンをさ撮影する撮影するなんて、なんて昔はおおらか?だったんだろう。