善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「太陽は光り輝く」

フランス・ボルドーの赤ワイン「ル・プティ・クルセル・コパン(LE PETIT COURSELLE LES COPINS)2016」
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フランス・ボルドーのアントル・ドゥ・メール地区を代表する家族経営のワインメーカー、マリー・エ・シルヴィー・クルセルが手がけるワイン。
ブドウ品種はメルロ、カベルネ・フラン、シラー。

適度な渋味と酸味、なめらかで飲みやすい。

ワインの友で見たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「太陽は光り輝く」。
1953年製作。原題は「The Sun Shines Bright」
監督ジョン・フォード、出演チャールズ・ウィニンガー、アーリーン・ウェラン、ジョン・ラッセルほか。

ジョン・フォード作品にこんなのがあるとは知らなかった。
何気なく見たが、最後は泣けてきた。さすがジョン・フォード、お見事!という映画。

南北戦争終結から40年がたったケンタッキー州の小さな町では、南軍のラッパ手だったプリースト判事を中心に南部気質が息づいていた。
次の判事選に向け、北部派の弁護士・メイデューが立候補を表明する。
そんな中、町ではプリーストに不利な事件が立て続けに起こる。判事の勇気、そして誠意とは…。

飲んだくれでデップリ体型のプリースト判事のエピソードが延々と続くが、まさか主人公はこのオッサンじゃあるまい、そのうちかっこいいヘンリー・フォンダジョン・ウェインみたいなのが出てくるだろうと期待して見ていくが、なかなか出てこない。きっとこの男では?と思ったのはただのお坊ちゃんの役だった。
要するに主役はこの飲んだくれの判事なのだが、見ていくうちになかなかの正義漢であることがだんだんわかってくる。
圧巻は、最後の葬列のシーン。
セリフはない。ただ、判事を先頭にして町の中を葬列が進んでいくだけなのだが、そこに深いメッセージが込められる。

しばしば流れるアメリカ民謡が心地よい。

荒野の決闘」「駅馬車」「怒りの葡萄」「黄色いリボン」などなど、ジョン・フォードの傑作はいくつもあるが、それらとは趣を異にした人情ドラマだった。