善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「クリムゾン・タイド」

連休中に飲んだワイン、日本酒。

まずはチリの赤ワイン「サンタ・ディグナ・カベルネ・ソーヴィニヨン・レゼルヴァ(SANTA DIGNA CABERNET SAUVIGNON RESERVA)2015」
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スペインの名門トーレス家がチリで手がけるワイナリー、ミゲル・トーレス・チリのワイン。
チリの中央部、首都サンティアゴ周辺のセントラル・バレーで栽培されるカベルネ・ソーヴヤヘニヨン100%。

続いてフランス・ラングドックの赤ワイン「カデ・ドック・メルロ(CADET DOC MERLOT)2015」
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バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社がフランスのラングドック・ルーションで手がけるワイン。
メルロ100%。

日本酒は千葉県いすみ市の「木戸泉白玉香自然米無濾過生原酒」
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「木戸泉」独自の醸造法「高温山廃酒母」を用いた特別純米の無濾過生原酒。
従来の乳酸添加による速醸酒母ではなく、自然界の生の乳酸菌を用いて高温で酒母を仕込む方法で醸した酒。濃醇な旨味が特徴。

お酒の友できのう見たのは、NHKBSで放送していたアメリカ映画「クリムゾン・タイド」。
1995年の作品。
監督はトニー・スコット。出演デンゼル・ワシントンジーン・ハックマンジョージ・ズンザヴィゴ・モーテンセンほか。

あらすじは、ロシアの反乱軍がウラジオストクの核ミサイル基地を占拠し、アメリカと日本へ核攻撃を行うと脅迫。たたき上げのベテラン艦長ラムジー大佐(ジーン・ハックマン)率いる米軍の原子力潜水艦アラバマに出動命令が下り、新副長でハーバード出のエリート、ハンター少佐(デンゼル・ワシントン)も乗り込む。
やがて、ペンタゴンからアラバマへの通信が途絶える事故が発生。攻撃を主張するラムジーと、命令の再確認を要求するハンターが、核ミサイル発射をめぐり激しく対立する…。

知らないうちに日本も標的になっていて、背筋が寒くなる映画。
日本にアメリカの基地がある限り避けて通れない話だが。
しかも日本の運命を潜水艦の艦長が握っている。

艦長が核ミサイル発射の直接的な権限を持っていた時代(今は大統領になったという)、発射ボタンを押すか押さないかがこの映画の焦点。
押せば全面核戦争になってしまい、人類滅亡の危機。押さなければアメリカがやられる(ついでにアメリカ軍の基地がある日本も。ついでに、というところが情けない)危機。さーどうする、という話だが、映画の冒頭、艦長のラムジーと副長のハンターの問答が、核兵器の投下についてのアメリカ人の考え方を浮き彫りにしているようで興味深い。

ラムジーはハンターに聞く。
「君は広島と長崎に原子爆弾を落としたのは間違いだったと思うかね」
ハンター「そう思っていたらここにはいません」

これに対してラムジーは「君らしい言い方だな。私なら1発どころか2発ぐらい落とすように進言したがね」というような意味のことを言う。

「核時代においての本当の脅威は戦争そのもの」と語るハンターは、どちらかというと核戦争に慎重派。
そんな彼でも広島・長崎への原爆投下は必要だったと述べている。
それでも、「そう思っていたらここにはいません」というのも意味深な返答だ。ということは、もし軍人ではなかったら「間違いだった」と言っていた可能性もあるのではないか。

アメリカ人の意識の多少の変化を感じる場面だった。