日曜日朝の善福寺公園は快晴。朝から初夏を思わせるようなポカポカ陽気。
待ちかねたのか、まだ公園のサクラ(ソメイヨシノ)はチョボチョボとしか咲いてないのに花見の準備をする人が多い。
公園に着くと、いつもは地面をほじくり返して虫を探しいるシロハラが枝にとまっている。
しかも近くにもう1羽いて、鳴き交わしている。
「そろそろ北へ帰ろうか」と相談してるのだろうか。
そういえば、けさはツグミの姿がなかったし、ハチジョウツグミもここ2、3日見ていない。
カモ類も、オナガガモはだいぶ前にいなくなったし、キンクロハジロもごく少数になった。
そろそろ冬鳥の季節も終わりのようだ。
一方、カワセミはこれからが繁殖の時期。
池のほとりにいるのはメスのヤエちゃんかな?
忙しくあっち行ったりこっちきたりしている。
やがて、去年、サクラが巣をつくった方向に飛んでいった。
巣づくりの適地は見つかったのかな?
上池を半周して下池へ向かう。
途中、ウグイスが2羽で仲よく飛んでいた。
下池をめぐっていると、善福寺川の下流のほうから飛んできたらしいカワセミ。
エサを求めてやってきたのか、それとも彼女を求めて?
ハナカイドウが咲き始めた。
「花街道」ではなく「花海棠」。中国原産のバラ科リンゴ属の落葉樹で、「海棠」は中国名の音読み。日本に渡来したのは室町時代以前といわれ、先に食用として日本にやってきたミカイドウと区別するため、花の美しさを愛でてハナカイドウと呼ばれるようになったらしい。
唐の玄宗皇帝がこの花を楊貴妃が眠る姿になぞらえたというので、美人の例えにも使われていたという。
上池に戻って残りを半周。
池のほとりでミツガシワが咲いていた。
氷河期の生き残りといわれる貴重な植物。
日本を含め北半球の主として寒冷地に分布していて、亜寒帯や高山に多く咲くが、なぜか京都市とか東京・練馬区の三宝寺池(石神井公園)など温暖な地にも孤立して分布する。
これは、氷河期の寒冷気候のもとでは広く分布していたのが、その後の温暖化によって分布が北上していったのに、残存する形で温暖な地でも生き残っていたと考えられ、氷河遺存種と呼ばれる。
三宝寺池のミツガシワは国の天然記念物に指定されているが、ひょっとして善福寺公園でも自生しているのか、あるいは石神井公園は善福寺公園と同じ都立公園なので、株分けして善福寺池でも育つようになったのかもしれない。
ちなみにミツガシワ(三槲)の名前の由来は、柏(かしわ)のように大きな葉が3枚集まっていることから。
ヤマブキも咲き始めていた。
山吹や葉に花に葉に花に葉に 太祗