木曜日朝の善福寺公園は快晴。朝から蒸し暑い。
いつものように上池を半周してから下池へ。
下池をめぐっていると、イトトンボが交尾中。
かなりハートに近い形。
上がオスで、尻尾の先でメスの首根っこを押さえている。尾っぽの先には「把握器」という器官があって、これでメスの首を挟むようにして逃がさないようにしているのだ。
下のメスはというと、生殖器のある尾っぽの先をオスのおなかの付け根にある副性器(オスはあらかじめ交尾器から精子をここに移している)にまで伸ばして、オスの精子を受け取っている。
普通なら、オスは尻尾の先にある交尾器から精子を放出するのに、尻尾の先をメスの首根っこを押さえるために使っているのがトンボ。
その理由はメスを独り占めしたいためであり、イトトンボの場合、5、6時間もつながったままでいて、交尾後もオスはメスをつかみ続け、産卵するまで解放しないこともあるんだそうだ。
近くでは独り者のイトトンボ。
葉っぱの裏で羽化したセミが葉っぱの表に出てきていた。
けさはアブラゼミやミンミンゼミの声に混じってヒグラシの声も聞こえた。
池をめぐっていると、カワセミが飛んできた。
比較的近くの杭の上へ。今年生まれた小次郎のようだ。
背伸びしているのはほかのカワセミを探しているのか。
葉っぱの陰に移って様子をうかがっている。
たしか下池には親のケイコと、幼鳥が2羽飛び交っていると聞いたことがある。
すると親かきょうだいを探しているのか?
さらに池をめぐっていると、小次郎らしいのとは別のカワセミ。
小次郎よりもっと幼い感じで、きょうだいだろうか?
下のクチバシが赤っぽいからひょっとしてメスか?
日の光を浴びて翅を広げていたのはミスジチョウ。
白い線の形からするとコミスジか。
天敵にやられたのか、翅はかなりボロボロだ。
上池に戻ると、ここでも池のほとりにイトトンボ。
先日に続いてオニヤンマを発見!
と思ってよく見ると、オニヤンマではなくコオニヤンマのようだ。
オニヤンマとコオニヤンマでどこが違うかというと、オニヤンマは左右の複眼が接しているが、コオニヤンマは離れている。
胸の黄色い縞模様の間隔もオニヤンマは間隔が広いがコオニヤンマは間隔が狭く模様も複雑だ。また、頭部の大きさも、コオニヤンマの方が小さい。
先日見つけたオニヤンマの写真を見ても複眼の間隔など違うのがわかる。
先日のオニヤンマ。左右の複眼がくっついている。
コオニヤンマは、オニヤンマとあるがオニヤンマ科ではなくサナエトンボの仲間。
サナエトンボの中で大きいトンボといえばウチワヤンマもいるが、日本のサナエトンボの中で一番大きいのがコオニヤンマだそうだ。
それにしてもヤンマじゃないのにヤンマと呼ばれ、なおかつオニヤンマにコオニヤンマ、何て紛らわしい名前のつけ方。
あまりにも似すぎてるんだからしょうがないか。