火曜日朝の善福寺公園は快晴。最初、空気が冷たかったが、日差しを浴びるうちにあったかくなっていく。
上池では文二らしいオスのカワセミが、同じオスのカワセミの三郎との縄張りの境界線のあたりまでやってきていた。
ここ何日も三郎の姿を見ない。文二はそれを知ってか知らずか。
少し離れたところに移動してエサをねらっていた。
池をめぐっていると、エナガの声。
繁殖期を迎えて、つがいで行動するようになってきた。
何か口にくわえてるみたいなんだが。
おや?虫をゲットしたのかな?
それとも巣の材料だろうか。
さらに池をめぐっていると、オスのモズ男くん。
けさは恋の歌は歌わず、身を乗り出してエサを探していた。
やっぱり色気より食い気。
下池に向かう途中にはアオジ。
濃い顔をしているからオスのようだ。
こちらもつがいで行動していていた。
いつも高い木にとまっていたシメが下におりてきていた。
高いところの木の実などがなくなってきて、地面に落ちた実を漁るようになってきたのかもしれない。
それにしても立派なクチバシ。
クチバシの太さでは野鳥界のチャンピオンで、噛む力も相当なもの。
人間がリンゴをガブリとやるときと同じ、およそ50㎏ぐらいに及ぶような力で固い実をバリバリと噛み砕くことができるのだとか。
上を気にして見上げるうちに首がどんぐん曲がっていく。
シメの名前の由来が面白い。
「シーッ」と聞こえる鳴き声と、鳥を意味する接尾語である「メ」が和名のシメの由来という。
「メ」はどちらかというと群れて飛ぶ小鳥を指す接尾語として使われていたらしい。
シジュウカラもかつては「シジュウカラメ」と呼ばれていたそうで、ツバメはツバ+メでこの名がある。
そういえばわれわれ人間も、自分を卑下するときなどに「私め」などと使うから、どこか共通しているところがあるのだろうか。
上池に戻ると、メジロが群れてやってきて、ウメの蜜を吸っていた。
花の蜜なんか目もくれず、ウメの木の下を飛んでいく鳥がいた。
久々に見るルリビタキだった。
地味な色をしているからメスか、あるいは若いオスか。
ルリビタキはオスの成鳥になると全身が青くなり、“5年もの”の「ルリキング」になるとかなりの青さになるが、生まれて1、2年の若いオスはメスと同じ地味な色をしている。
尻尾のあたりの青みが増している感じがするから、去年あたり生まれた若オスかもしれない。