金曜日朝の善福寺公園は快晴。空気がヒンヤリ、涼しい朝。日差しはまぶしく、やがて強くなる。
公園に着くと、足元を見たことのある模様をしたガがヒラヒラと飛んでいた。
とまったところを見ると、翅の先がカールしているように見える。
先日見た、芸術的なトリックアートで、平面なのに立体的にカールしているように見せて枯れ葉に擬態したホソオビアシブトクチバかな?と思ってよく見ると、それとはちょっと違う。
白黒のラインが特徴的なクチバの一種ではあるが、翅の地色は灰褐色、内側は黒褐色で、中央を白色の太い帯が走るナカグロクチバ(中黒朽ち葉)のようだ。
翅の先がカールしてるように見えるトリックアートはホソオビアシブトクチバと同じだ。
もともと南方系のガで、日本では八重山諸島とか九州で多く見られ、海外ではインド~オーストラリアあたりに分布しているという。
地球温暖化で北上してきて、東京あたりでも見られるようになったようだ。
とすると、あの特徴的な翅のデザインも、南方にはよくある樹木に擬態しているのだろうか。
公園のクリの木がいくつも実をつけていた。
上池をめぐって下池に向かうと、サクラちゃんらしいカワセミのメス。
ずーっと同じところにとまっているんだが、ときおり上を気にしている。
すると何と、すぐ上の木のてっぺんにダイサギがとまっていた。
すぐそば、それも頭の上にあんなデカイのがいればすぐに逃げていきそうなものだが、カワセミは、ダイサギは魚は食べるが自分は食べないのを知っているので平気なんだろうか。
改めてダイサギを見ると、真っ青な秋の空の下、首をSの字にまげてくつろいでいるふうだった。
トンボはめっきり減ったが、イトトンボは元気な様子。
葉っぱに同化したようにして、その先にとまっている。
帰り道、アゼリアとクチナシを並んで植えている家の前を通ると、クチナシの葉っぱをモリモリ食べている幼虫がいた。
スズメガの仲間のオオスカシバの幼虫だ。
緑色をしていて脚は赤褐色、よく見ると両端が白いオレンジ色の気門がある。緑型の終齢幼虫のようだ。
隣のアゼリアにはよく成虫のオオスカシバや、よく似たホシホウジャクが花の蜜を吸いにやってくる。となりにちょうどオオスカシバの幼虫の食草であるクチナシがあり、これは好都合と卵を産んだのだろう。
ちなみに、オオスカシバによく似たホシホウジャクの幼虫の食草はヘクソカズラやアカネなのでここにはいないはずだ。