チリの赤ワイン「モンテス・クラシック・シリーズ・カベルネ・ソーヴィニヨン(MONTES CLASSIC SERIES CABERNET SAUVIGNON)2021」
チリのモンテスの赤ワイン。
1988年11月、「チリ発、チリ人だけのチリワインカンパニー」として創業されたワイナリー。チリの豊穣な大地にヨーロッパ式の醸造技術を持ち込み「世界最高峰のチリワインをつくる」との信念が支えという。
カベルネ・ソーヴィニヨン85%、メルロ15%。
メルロとブレンドしてるからか、飲みやすい。
ワインのあとに観たのは、民放のBSで放送していた中国・アメリカ合作の映画「21ブリッジ」。
2019年の作品。
監督ブライアン・カーク、出演チャドウィック・ボーズマン、シエナ・ミラー、ステファン・ジェームズ、J・K・シモンズほか。
ニューヨーク・マンハッタン島で、2人の男が敵対する組織から麻薬を奪おうとした現場にニューヨーク市警85分署の警官たちが駆けつけ、銃撃戦となって警官8名が殺された。
ニューヨーク市警の殺人課に所属するアンドレ(チャドウィック・ボーズマン)は、85分署のマッケナ署長(J・K・シモンズ)の指示により同分署の麻薬取締班に所属するフランキー刑事(シエナ・ミラー)と組んで捜査を開始。
犯人たちはマンハッタン島に潜んでいるとにらんだアンドレは、マンハッタン島に架かる21の橋を全て封鎖し、追い詰める作戦に出た。封鎖の期限は夜明けまで。それまでに犯人の居場所を突き止め、逮捕しなければならないが、追跡を進めるうち、表向きの事件とはまったく別の陰謀があることを悟る。果たしてその真実とは・・・?
物語が進んでいくうちにウスウス判っていくが、何と85分署は、署長を先頭に組織ぐるみで麻薬売買に関与していた。そんなバカな、と思うが、いくらフィクションとはいえ、こういう映画がつくられるほどニューヨークの警察の腐敗は進んでいるのだろうか。
自分たちの犯罪行為を正当化する署長のいい分がスゴイ。
「マンハッタンは犯罪が多い。殉職した警官家族をせめてお金で癒したい。街を守る警官たちにモチベーションを上げてもらうためにも金が必要なんだ」
これが民主主義先進国の姿なのかとあきれ果てながら見ていくが、緊迫感のあるカメラワークがなかなかいい。
時間が刻々と過ぎてタイムリミットが迫る中、犯人たちを追い詰めていくフランキー、地下鉄内の犯人との対決・・・。
手に汗を握る、息もつかせぬ展開、とはこのことだろう。
中国との合作というから、どこかで中国人俳優でも出てくるのかと思ったら中華街の看板がちょっと出た程度。中国資本のカネだけが出ていたようだが、中国とアメリカが表向きまだ仲良かった?時代だからできた映画か。
あるいは、主役のチャドウィック・ボーズマンは本作の製作にも名を連ねている。アフリカ系アメリカ人の彼は人種差別や偏見とたたかってきた人だったという。それゆえ、アジアの国との合作にも意欲的だったのかもしれない。
彼はは「ブラックパンサー」でヒーローを演じたことでも知られるが、本作から2年後の2020年8月、結腸がんのため43歳で亡くなった。
NHKBSで放送していたアメリカ映画「悪い種子」。
1956年の作品。
原題「THE BAD SEED」
製作・監督マービン・ルロイ、出演ナンシー・ケリー、パティ・マコーマック、ウィリアム・ホッパー、アイリーン・ヘッカートほか。
1954年にウィリアム・マーチが発表した同名の小説の映画化。
ブロードウェイミュージカルにもなっていて、ブロードウェイ版をもとに脚本が書かれたが、一見無邪気でかわいらしい子どもの心に潜む悪魔性を描くスリラー。
クリスティーン(ナンシー・ケリー)にはローダ(パティ・マーコック)という一人娘がいた。ある日、ローダの学校の同級生の少年が桟橋から落ちて溺死する。誰もが事故だと思ったが、直前にローダが少年と一緒にいたことから、クリスティーンはわが子を疑い始める・・・。
母を演じたナンシー・ケリー、ローダを演じたパティ・マコーマックがそれぞれアカデミー賞主演女優賞、助演女優賞にノミネートされた。ちなみにこのときの主演女優賞は「追憶」のイングリッド・バーグマン。
溺死した少年の母親を演じたアイリーン・ヘッカートはゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞している。
何とも怖い話だが、エンドタイトルを前に、メインキャストがにこやかに登場するカーテンコールがあり、最後に登場したローダは、クリスティーンにお尻を叩かれながらキャッキャと喜ぶ姿を見せて、この話はあくまでお芝居ですよと、観る者をホッとさせて終わっている。