善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

チョウトンボ乱舞

水曜日朝の善福寺公園は晴れ。夏の日差しが戻ってきた。

区内の小中学校はきょう20日が終業式で、あすから夏休み。

生中継で各地で開催するNHKラジオ第一の「巡回ラジオ体操」もけさから始まった。

けさの会場は東京・台東区の台東リバーサイドスポーツセンター陸上競技場。1000人の参加という。

 

けさは上池でも下池でもカワセミの姿はなし。夏休みかな?

 

池のほとりでウチワヤンマ。

 

コナラの樹液を吸っているのはアカボシゴマダラ。

無心に吸っているのでソッと近づく。

黒い複眼に、黄色い口吻をストローみたいに突き刺して吸っている。

写真ではわからないが、アカボシゴマダラの口吻の先はブラシ状になっているという。

すると単にストローのようにチューチュー樹液を吸うのではなく、ブラシ状になっているところに樹液を集めてから吸っているのだろうか。

鳥の場合も、メジロヒヨドリは舌の先がブラシ状になっていて、花の蜜を吸うというよりなめ取っているといわれるが、アカボシゴマダラはなめてなおかつ吸っているというわけなのか。

 

地面にエンジュの花がたくさん落ちている。

見上げると、ちょうど今ごろが花の盛りのようだった。

 

下池をめぐっていると、ホバリングしていたイトトンボが目の前でとまってくれた。

 

小さなコガネムシ

セマダラコガネだろうか。

くしのついた触角を伸ばしていて、まるでアンテナを広げているみたいだ。

 

池の遠くのヨシが密生しているあたりで、黒っぽいトンボがヒラヒラと舞うようにして飛んでいる。しかも複数いる。

よく見ると、何とチョウトンボだった。

翅は青紫色でつけ根から先端部にかけて黒く、強い金属光沢を持つのが特徴。

チョウのような大きめの翅で、飛ぶ姿もチョウに似ているというのでチョウトンボ。

関東では絶滅危惧種に指定しているところが多く、東京でも絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)に指定されているという。

チョウトンボが乱舞する姿、それは、ぜひとも残したい自然の風景だ。

 

下池を1周して上池に戻ろうとすると、上池と下池の間にあるバス停のすぐ目の前の大木に、ナナフシ(ナナフシモドキ)らしいのが張りつくようにしていた。

枝そっくりの形と色合い。

「私は枝ですよ」と自信を持っているから、すぐそばを人が通ってもへっちゃらなんだろう。

よく見るとやけに触角が長い(まっすぐに伸ばした前脚も長いが、それに隠れた触角も長い感じ)。

たしかナナフシの触角はもっと短いのでは?

とすると、触角が長いのが特徴のエダナナフシだろうか。

そういえば先日見た別のヤツも触角が長かったな。あれもエダナナフシか。

いずれにしてもナナフシの仲間で、木の枝そっくりなのは同じ。

 

ボート乗り場の前を通ったら、ヒマワリが咲いていた。

 

とまっているときは三角形のウンモンクチバ。

もやもやとした班紋を雲に見立てて雲紋(ウンモン)、わたしは蛾じゃありません朽葉(クチバ)ですと、じっと動かずに朽葉を演じるウンモンクチバ。

 

以前は何匹ものジャコウアゲハの幼虫がいたが、いつの間にかいなくなってしまった(たぶんどこかでサナギになったのだろう)ウマノスズクサに、再び幼虫がやってきていた。