善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

半分お化粧?半夏生

金曜日朝の善福寺公園は曇り。風もなく、すごしやすいが、歩いているうちにムシムシしてくる。

 

けさのカワセミ

上池では遠くを鳴きながら飛んでいくのが見えたが、オスかメスかは識別できず。

下池では、オスの三郎くんらしいのがエサをねらっていた。

場所を変えて。

 

池のほとりのアカメガシワの花。まるで天に突き立つようだ。

 

上池と下池をつなぐ小川(遅野井川)のほとりにハンゲショウ半夏生)が咲いていた。

ドクダミ科の多年草だが、花は花びらのない穂状の目立たない花なのに、花の近辺の葉っぱの表面だけがまるでペンキを塗ったように真っ白になっている。

花は虫媒花であるため、虫を誘うため葉っぱの一部だけが白く目立つように進化したといわれる。

花が終わって受粉の必要がなくなると、葉っぱの白い部分も色落ちてしてふつうの緑色っぽくなるという。

 

しかし、半夏生のもともとの意味は、サトイモ科の植物のカラスビシャク(烏柄杓)が生えるころを意味する七十二候の1つ「半夏生」をいう。

七十二候は中国からきたものであり、日本でこの時期に咲くといえばハンゲショウなので、この名がついたのか(カラスビシャクは「半夏」と呼ばれる)。

また、葉っぱが半分お化粧しているようなので「半化粧」が語源ともいわれている。

 

そういえば今年もそろそろ半年が終わる。来週21日は夏至だ。

 

ちなみにハンゲショウの学名は「Saururus chinensis」

意味は「中国のSaururus」で、「Saururus」のもともとのギリシア語の語源は「トカゲの尾」という意味らしい。穂状の花がトカゲの尾に見えたというわけで、日本人は葉っぱに注目し、ヨーロッパ人は花に注目したのか?

 

アジサイ(セイヨウアジサイ)の装飾花が咲いていた。

アジサイは日本原産のガクアジサイの栽培品種。ガクアジサイは花のまわりに萼(がく)が変化した装飾花を持ち、真ん中の目立たない小さな花(雄しべと雌しべのある両性花)が咲いて実を成らせるが、装飾花は花粉を媒介する虫を呼び寄せるための“ニセの花”で、雌しべが退化してしまっているため結実しないとされている。

一方、真ん中の小さな両性花をなくして、花全体を装飾花にしてしまったのがアジサイ。両性花も装飾花の中を探すとなくはないが、数は多くなく結実も少ないといわれている。

アジサイの装飾花も、花を咲かせると雄しべも雌しべもあるように見えるが、これも“装飾”でしかないのだろうか。

 

ガクアジサイはどうか?と探すと、やっぱり装飾花が咲き出していた。

雌しべが退化して結実できないにしても、花は咲いてこそ花なのかもしれない。

 

翅を半分広げて、飛び立つ直前のカメムシ

ジャコウアゲハの2匹の幼虫が、寄り添うようにしてウマノスズクサの葉っぱにいた。

きょうだい仲よしかな?