日曜日朝の善福寺公園は曇り。風がなく、朝から蒸し暑い。
公園に着くと、上池のほとりにカワセミのオスらしいのがとまっていたが、葉っぱに隠れて暗くてよくわからない。
池をめぐっていると、別のカワセミがエサをゲットしてそのまま巣の方向に飛んでいった。
下池にまわると、イトトンボがつながってぶら下がっている。
ひょっとして交尾してるのかな?と近づく。
上の個体が尻尾の先で下の個体の首根っこをつかまえて、下のはぶら下がったようになっている。
どうやら交尾が終わったあとのオスとメスのようだ。
上がオスで下がメス。
首根っこをつかまえられてぶら下がったメスは、抵抗するでもなくキョトンとした顔をしている。
トンボの交尾は、オスが尾っぽの先にある付属器と呼ばれる器官でメスの首を挟んで逃げられなくさせ、メスは尾っぽの先(ここに産卵管がある)をオスのおなかにある副性器にあてがって精子を受け取り卵を受精させる。
交尾が終わってもこうしてメスがぶら下がったままで連結しているのは、決して仲がいいからではなく、交尾を終えたメスを自由にさせないため、つまりはほかのオスに奪われないための行動という。
中には、稀ではあるが3個体が連結したままのものとか、きわめて稀だが4個体が連結しているのも観察できるという。その場合、連結の一番下にいるのがメスで、その前はオスばかりというのがふつうで、これは、メスを自由にさせまいとつながった状態になっているペアに対して、交尾相手を求めてほかのオスが押しかけてきたものではないかと考えられるという。
上池と下池をつなぐ小川(遅野井川)のほとりに半夏生が咲いていた。
写真は公園近くの善福寺境内の半夏生。
葉っぱの半分、表面だけが白くなるのが特徴。花は地味な感じ。そのため、花のまわりを真っ白にすることで虫を呼び寄せているといわれる。
葉っぱが半分白くなるので、半分化粧しているから「はんげしょう→半夏生」と呼ばれるようになったともいわれるし、咲く時期が、二十四節気をさらに細分化した七十二候にある「半夏生(はんげしょうず)」のころだというのでこの名がついたとの説もある。
半夏生ずの半夏とは、サトイモ科の「烏柄杓 (からすびしゃく)」の別名という。
半夏生のそばのイソギク(磯菊)の葉にモンシロチョウがとまっていた。