フランスの赤ワイン「ラ・ヴィエイユ・フェルム(La Vieille Ferme)2018」
生産者のファミーユ・ペランは南仏ローヌのアヴィニヨン北部で5世代にわたりワイン生産を行っているとか。
ブドウ品種はグルナッシュ、シラー、カリニャン。
ワインの友で聴き、かつ観たのは、日本時間21日20時よりスタートのベルリン・フィル映像配信サービスの無料ライブ配信。
今回は「ベスト・オブ・ヴァルトビューネ・コンサート」と題して、毎年6月、演奏会シーズン終了後にベルリン郊外の円形野外劇場で開催している恒例の「ヴァルトビューネ・コンサート」のダイジェスト版。
新型コロナウイルスの影響により今年のコンサートもやむなく開催中止。そこで、過去のハイライト映像とベルリン・フィル団員のサラ・ウィリス(ホルン)、樫本大進(ヴァイオリン)、フィリップ・ボーネン(ヴァイオリン)による対談・コメントも交えた「特別回顧番組」だ。
野外コンサートの会場となる円形野外劇場は約2万4千人もの収容が可能という。
まるでロックの野外フェスティバルのように、気取らずに、酒でも飲みながら、普段着でベルリン・フィルが楽しめるというので人気らしいが、楽団にとってもドル箱コンサートのようだ。
何しろふつうのコンサートならせいぜい千人とか2千人ぐらいしか会場に入らないが、ここなら2万人を超える人たちをいっぺんに集めることができるんだから、収益的にも魅力は大きいだろう。
この日放送されたのは次の曲。
アルトゥーロ・マルケス「ダンソン第2番」(指揮グスターボ・ドゥダメル)
レナード・バーンスタイン「キャンディード序曲」(指揮サイモン・ラトル)
ジョン・ウィリアムズ「映画《スター・ウォーズ》よりメイン・タイトル」(指揮ラトル)
アストル・ピアソラ「アディオス・ノニーノ」(指揮ダニエル・バレンボイム)
ジャコモ・プッチーニ「《ジャンニ・スキッキ》より〈私のお父さん〉」(指揮イオン・マリン、ソプラノ/ルネ・フレミング)
カミーユ・サン=サーンス「序奏とロンド・カプリッチョーゾ」(指揮ネーメ・ヤルヴィ指揮 ヴァイオリン/ジャニーヌ・ヤンセン)
ディミトリ・ショスタコーヴィチ「ジャズ・オーケストラのための組曲第2番」(指揮リッカルド・シャイー)
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー「憂鬱なセレナード」(指揮アンドリス・ネルソンス、ヴァイオリン/樫本大進)
ゼルゲイ・ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番二短調より第3楽章」(指揮ラトル、ピアノ/イェフィム・ブロンフマン)
パウル・リンケ「ベルリンの風」
このうちチャイコフスキーの「憂鬱なセレナード」は2012年のときのもので、当初、小澤征爾の指揮、ベルリン・フィル首席奏者の樫本大進のソロという夢の共演が予定されていたが、小澤征爾が病気休養のため、ラトビア出身の若手指揮者アンドリス・ネルソンスが代役を受け持った。
このときは豪雨の中での演奏会で、演奏中の樫本大進のアップの映像を見ると、最初、汗でもかいているのかと思ったら雨で濡れていたし、上着も濡れていた。たぶん楽器も多少は濡れていたのではないか。楽団員との対談の中で樫本は流暢なドイツ語で、楽器は大丈夫だったし、今もそれで弾いている、みたいなことをいってたが。
サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリッチョーゾ」でソロを弾いたジャニーヌ・ヤンセンは目いっぱい力強い感じだったが、樫本大進のチャイコフスキーはメランコリックで情熱的な感じ。「憂鬱なセレナード」というのだから当然そうなる。
ショスタコーヴィチの「ジャズ・オーケストラのための組曲第2番」は、「交響曲第5番」のような重々しい曲のイメージとはまるで違う軽妙な曲。実は5番は1937年に作曲され、「ジャズ・オーケストラのための組曲第2番」は翌年の1938年の作曲。ソ連におけるジャズの普及のために作曲されたんだとか。