日曜日朝の善福寺公園は曇り。夜来の雨は上がったが、今夜もまた雨らしい。空気はひんやり。
渡り鳥の姿が見えなくなった。
上池にキンクロハジロが2羽いたが、あれは最後の2羽なのか、ほかのがまだどこかにいるのか?
そういえば9日は七十二候のうちの「鴻雁北(こうがんかえる)」だった。
きのう雌雄異株のアオキとサンショウの雄花を見たので、雌花を探す。
アオキの雌花。
雄花も地味だが、雌花はもっと地味だ。
これだけ地味な花を好んでやってくる虫などあるのかと思ったら、最近の研究で、キノコバエなどの小型昆虫が花粉を運んでいることが確認されたとか。
早くも赤い実がなっていた。
中には赤と緑のツートンカラーのもある。
実はこれはアオキに寄生する虫による「虫こぶ(虫えい)」だという。
この中にはアオキミタマバエというアオキだけにやってくる小型のハエの幼虫が入っていて、アオキの若い実に産卵して、孵化した幼虫が養分を横取りしているのだ。
このアオキミタマバエ、アオキに寄生する御霊のハエ、かと思ったら、そんなありがたい名前のハエではなく、アオキの実つくタマバエの1種なんだとか。
玉のような虫こぶをつくるハエというのでタマバエ。
幼虫の名は、アオキミフクレフシ。アオキの実につくフクレ(膨れ)たフシ(虫こぶ)でアオキミフクレフシというらしい。
サンショウの雌花は何ともかわいい。
2本のツノを突きたてているみたいだが、2個の子房に2個(中には3個もある)の雌蕊がついている。これがやがて食べるとピリリと辛いサンショウの実になる。
近くにあったクサノオウの雌しべ。
雌しべは柱頭、花柱、子房の3つからできているが、クサノオウは子房が長く、まるで青虫みたいに伸びている。
子房の中にはたくさんの種子が詰まっているから、クサノオウの子房もやがてサヤエンドウみたいなみごとなさやになっていくのだろう。
ついでにきのうの昼に行ったとき撮った写真を紹介。
キタテハが地面に降りて吸水していた。
越冬した成虫らしく、翅はボロボロになっている。
昆虫の多くは冬の寒さはとても耐えられないので、卵やサナギ、幼虫の姿で冬を越すが、チョウの中には成虫のまま越冬するものもあり、キタテハもその仲間。
キタテハは枯れ葉そっくりの翅を持っているので、外敵から身を守るように枯れ葉の中に紛れ込んでじっとしているんだとか。
カワセミ。
菜の花にハチが訪れていた。
花粉まみれになって花の蜜を吸っているのはハチかあるいはアブか。