善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

伊賀越道中双六 第2部

国立劇場9月文楽公演『通し狂言 伊賀越道中双六』第2部。
1週間前の第1部に引き続き、前回と同じ席。
第1部は11時開演で5時間、第2部は午後4時半開演で4時間半。合わせて10時間近く(休憩も含む)。こんなに文楽を堪能したことはない。

岡崎の段の嶋大夫が聴かせる。熱演ぶりに舞台より嶋大夫を見ていたいほど。
人形は娘お袖に文雀、和田志津馬に清十郎、唐木政右衛門(史実では荒木又右衛門)に玉女、山田幸兵衛に勘十郎。

ヤマ場は岡崎の段(これだけで2時間にも及ぶ長丁場)だが、仇討ちのためといいながら乳飲み子のわが子を小柄で一突きして殺す場面はやっぱり現代人には理解できない。
それがあるためにこの段の終わりにとても泣かせる場面があるのだが、どうしても涙は出ない。
前回の第1部の沼津の段で泣けてしょうがなかったのと比べると大違いだ。
人間の感性っておもしろい。

帰りは四谷駅近くの「梓」という店でイッパイ。
魚メインの飮み屋、というより料理屋といったほうがいいか。よだれが出そうなメニューが並んでいる。冬はふぐが売りらしい。

まずは付き出し。ほかにモズクもあって、付き出しが2品もある店は初めて。
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刺身盛り合わせ。鮮度がよくうまいが、どれも小さめ。酒のつまみにはピッタリだが。
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ウナギの柳川。
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ナス田楽。
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酒は「吉乃川」。最後に喜界島の焼酎をロックの飮んだが、酒の値段がチョイ高め。
カウンター内には親方と、もう1人は2代目だろうか。2人とも愛想がいい。

一緒に行ったツレアイによると、この店は昼もやっていて、ランチのわっぱめし(1000円)はオススメらしい。

我が家への帰り道、いい気分で空を仰ぐと、中秋の名月だった。

[観劇データ]
竹本義太夫300忌記念
9月文楽公演 東京・国立劇場
通し狂言 伊賀越道中双六 第2部
2013年9月19日(木)
3列20番