善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密

こどもの日の5日は恵比寿にある東京都写真美術館へ。
朝10時すぎに電車に乗ったが、午前中はさほど混んでないなと思ったら新宿からの山手線内回り(品川方面行き)はほぼ満員。それでも原宿でドッと降りて、渋谷でもさらに降りて、恵比寿に着くころは電車はガラガラ。残っているのはオジサン・オバサンに、彼女のいない若い男性だけ。

美術館では、『ヴォーグ』などのファッション誌などを中心に活躍したファッション・ポートレート写真の大家であるアーウィン・ブルーメンフェルド(1897~1969)の「美の秘密」と題する展覧会が開催中(6日まで)。
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どうせ商業写真のオンパレードだろうとあまり期待せずに行ったら、これが大違い。
たしかに『ヴォーグ』などの表紙を飾ったエレガントな写真が並んでいるのだが、じっくり見ていくとただのエレガントな写真じゃない。
前衛的・実験的な手法を駆使したりしていて、ただモデルを美しく撮るのではなく、より深く人物の本質に迫ろうとしている。

それは彼の経歴と無縁ではないだろう。
ブルーメンフェルドはユダヤ人で、第1次大戦に従軍するも途中で脱走し、捕まってしまうがやがて亡命。アムステルダムなどでダダイズムのコラージュやシュルレアリスム的な手法取り入れた写真を撮るようになる。
ヨーロッパで前衛アートと深くかかわったことが、のちの商業写真にも独特の表現手法に生かされていて、彼の思想、その時代背景までもが、美しい美女の陰から匂い立ってくる。

それと感心したのは、カラー写真って時代がたつにつれて劣化していくと思うのだが、1930年代とか40年代に撮影された写真のナント美しいことか。
ネガ・ポジをちゃんと保存しておけば劣化も防げたと思うが、ブルーメンフェルドの場合もちゃんとした保存方法がとられたのだろうか。
会場入口のあいさつ文の中に「カラー復元された」という表現もあったから、関係者の苦労もあったに違いない。

展覧会のあとはJR恵比寿駅東口近くの「板蕎麦 香り家」というそば屋で昼メシ。
板そばというからには山形名物の板箱に盛ったそばを出してくれる店なのだろう。
昼時ということもあってけっこう混んでいたが、まずはビールにつまみを注文。ビールのあとは菊正宗の樽酒を冷やで。

エビと根菜のしんじょ。
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あさりとタケノコの煮物。
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シメはそばで、太打ちの板そばとそば切りの細めん(2人で行ったのでシェア。早い話が箸でつっつきっこ)。
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つまみはまあまあだったが、そばは好みに合わず、ガッカリ。