東京都写真美術館で開催中の「操上和美―時のポートレイト ノスタルジックな存在になりかけた時間。」展(12月2日まで)をみるため恵比寿へ。
ヒョイと空をみると変わった雲が。何雲っていうんだろうか。
段々畑雲、空飛ぶじゅうたんの競争・・・?
ヒョイと空をみると変わった雲が。何雲っていうんだろうか。
段々畑雲、空飛ぶじゅうたんの競争・・・?
不思議な感覚を味わえる写真展だった。
宣伝文句によると──。
日産"フェアレディZ"、サントリー"オールド"をはじめとするコマーシャルフォト、井上陽水のレコードジャケット、大江健三郎のポートレートなど、1970~80年代のメディア芸術を一新した広告写真界の鬼才、操上和美(1936~)。広告表現の新たな可能性を切り拓き、現代に至るまでコマーシャル、グラフィック、エディトリアル等の表現を牽引し続けてきた彼は、映画『ゼラチンシルバーLOVE』では視覚表現の映像化にも挑戦しました。本展は、そんな操上が1970年代から撮り続けてきた写真作品を一堂に集め、その視覚世界に肉迫。写真家の視線と感性を表出した『陽と骨』(1984)、故郷へと続く旅を通じて観る者を熟成された時間や記憶へと誘う『NORTHERN』(2002)、簡易な複写法で身近な風景を「視覚」へと変換した『Diary』(2005)、そして2010年発表の『陽と骨Ⅱ』(2010)など、鮮烈な美意識に貫かれた作家の表現を通じて、写真表現や写真というメディアの本質を見つめます。
日産"フェアレディZ"、サントリー"オールド"をはじめとするコマーシャルフォト、井上陽水のレコードジャケット、大江健三郎のポートレートなど、1970~80年代のメディア芸術を一新した広告写真界の鬼才、操上和美(1936~)。広告表現の新たな可能性を切り拓き、現代に至るまでコマーシャル、グラフィック、エディトリアル等の表現を牽引し続けてきた彼は、映画『ゼラチンシルバーLOVE』では視覚表現の映像化にも挑戦しました。本展は、そんな操上が1970年代から撮り続けてきた写真作品を一堂に集め、その視覚世界に肉迫。写真家の視線と感性を表出した『陽と骨』(1984)、故郷へと続く旅を通じて観る者を熟成された時間や記憶へと誘う『NORTHERN』(2002)、簡易な複写法で身近な風景を「視覚」へと変換した『Diary』(2005)、そして2010年発表の『陽と骨Ⅱ』(2010)など、鮮烈な美意識に貫かれた作家の表現を通じて、写真表現や写真というメディアの本質を見つめます。
出品点数はそれほど多くなくて写真作品68点それにプラスしてポートフォリオ2点)
主として2つのシリーズで構成されていて、1つは「陽と骨 HITOHONE」シリーズ。
1970年代から撮り続けているのだそうだが、モノクロ作品はすべてオモチャカメラで、カラー作品は35mmフィルムで撮影されている日常を切り取った写真の数々。
主として2つのシリーズで構成されていて、1つは「陽と骨 HITOHONE」シリーズ。
1970年代から撮り続けているのだそうだが、モノクロ作品はすべてオモチャカメラで、カラー作品は35mmフィルムで撮影されている日常を切り取った写真の数々。
もう1つは「NORTHERN」と題するシリーズ。
1994年の実父の他界をきっかけに、作家の故郷である北海道への幾度かの旅をまとめたシリーズ。全編モノクロ。
1994年の実父の他界をきっかけに、作家の故郷である北海道への幾度かの旅をまとめたシリーズ。全編モノクロ。
特に印象的だったのがオモチャのカメラで撮ったというモノクロの写真。安物の機械だからか、光が入ってハレーションを起こしたり、引っかき傷みたいなのがついたりしていて、それがかえって味わいを出している。
主として60×50センチぐらいのモノクロ写真が並んでいるのだが、急に縦横1・8メートルぐらいの巨大印画紙に焼き付けた写真が、ホチキスで壁に直接留められているのがあらわれてくる。
いかにも、たった今、暗室から出てきた生乾きのような写真。
入口でもらった資料をみると、「作品はすべて作家蔵、プリント制作年は2012年」とある。
70年代から撮りためたネガの中から、この展覧会のために引き伸ばし、焼き付けたものなのだろう。
そう思ってみていくと、作家が暗室の中で格闘している姿が浮かんでくる。
主として60×50センチぐらいのモノクロ写真が並んでいるのだが、急に縦横1・8メートルぐらいの巨大印画紙に焼き付けた写真が、ホチキスで壁に直接留められているのがあらわれてくる。
いかにも、たった今、暗室から出てきた生乾きのような写真。
入口でもらった資料をみると、「作品はすべて作家蔵、プリント制作年は2012年」とある。
70年代から撮りためたネガの中から、この展覧会のために引き伸ばし、焼き付けたものなのだろう。
そう思ってみていくと、作家が暗室の中で格闘している姿が浮かんでくる。
写真とは実は、ただシャッターを押すだけでなく、暗室の中で「熟成」して醸し出すものなのだ。
展示された作品は光と影のコントラストが強烈で、特に少女がカメラのファインダーをのぞいているらしい1976年の作品なんかそうだが、これは暗室作業の結果では?と思ってしまう。もともとのネガもコントラストは強かったかもしれないが、作家の感性がより強いコントラストを求めたのではないか。
展示された作品は光と影のコントラストが強烈で、特に少女がカメラのファインダーをのぞいているらしい1976年の作品なんかそうだが、これは暗室作業の結果では?と思ってしまう。もともとのネガもコントラストは強かったかもしれないが、作家の感性がより強いコントラストを求めたのではないか。
カラー写真の「夢を見る猫」(1979年)の猫の“黒”も強烈。
作家は写真美術館のHPに載っているインタビューの中で、次のように述べている。
(プリントする時の暗室作業はどんな感覚なんですか?の質問に)
「現像してみると、自分が愛して撮ったものがそっくりそのまま浮かび上がってきて感動することもあるし、逆にあんなに手応えがあったのに、全然だめだという時もある。だから、暗室は反省する場所でもあるし、夢見る場所でもありますね。また、なかなか思い通りにならなければ、やり方を思いきり変えてみると、一気に良くなるときもあるんですよ。暗室作業は、自分でやったほうが絶対楽しいし、もう一歩前に行けるプロセスだと思います」
「現像してみると、自分が愛して撮ったものがそっくりそのまま浮かび上がってきて感動することもあるし、逆にあんなに手応えがあったのに、全然だめだという時もある。だから、暗室は反省する場所でもあるし、夢見る場所でもありますね。また、なかなか思い通りにならなければ、やり方を思いきり変えてみると、一気に良くなるときもあるんですよ。暗室作業は、自分でやったほうが絶対楽しいし、もう一歩前に行けるプロセスだと思います」
写真展を見終わるとちょうど時分どき。駅(東口)のすぐそばにある京鼎楼(ジンディンロウ)という中華の店に入る。
小籠包の専門店だそうで、昼のランチは小籠包4個+麺やご飯ものなどで1000円から1200円ほど。小籠包+麻婆豆腐飯+スープ(1000円也)を注文。小籠包は一口サイズで食べやすくて、口の中で肉汁がじゅわ~と広がる。麻婆豆腐の辛いこと。かえって食欲が増し、ビールが進む。
小籠包の専門店だそうで、昼のランチは小籠包4個+麺やご飯ものなどで1000円から1200円ほど。小籠包+麻婆豆腐飯+スープ(1000円也)を注文。小籠包は一口サイズで食べやすくて、口の中で肉汁がじゅわ~と広がる。麻婆豆腐の辛いこと。かえって食欲が増し、ビールが進む。
夜行けばもっといろんなメニューが楽しめるみたいだ。
京鼎楼・恵比寿本店
東京都渋谷区恵比寿4-3-1
電話03-5795-2255
月〜土 11:30〜15:00 17:30〜24:00
日・祭日 11:30〜15:30 17:30〜23:00
無休
東京都渋谷区恵比寿4-3-1
電話03-5795-2255
月〜土 11:30〜15:00 17:30〜24:00
日・祭日 11:30〜15:30 17:30〜23:00
無休