善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

世界報道写真展2016

東京都写真美術館が3日にリニューアルオープンし、「世界報道写真展2016」が開催されているというので出かけていく。
1年半かけて改修工事を行ったというから超久しぶり。
恵比寿駅を降りて近づくと、たしかに外観からして変わった感じがする。
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名前も「TOP MUSEUM」。英語名をTokyo photograpic art museum」としたので「TOP」というわけだが、何だかムリヤリという感じもしないではない。
たしかに中は多少スッキリ感はあるが、大きく変わった印象はない。まあ要は写真を楽しめればいい。

年に1回開かれる世界報道写真展もたしか前回は池袋でやっっていて、恵比寿での開催は久しぶりだ。
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世界報道写真展はオランダで毎年開かれる世界報道写真コンテストの入賞作品を紹介する展示会。
今年は世界各地の6千人近いフォトグラファーが8万点を超える 作品を応募。その中から選ばれた大賞など約150点の入賞作品が展示されていた。

今年の大賞作品がなかなかいい。
モノクロ写真で、セルビアハンガリーの国境を超えようとする難民の父と子を撮った写真だ。
警備隊に見つからないようフラッシュを使わず、月明かりの下で遅いシャッターを切ったので多少ブレている。そこに臨場感が漂う。
撮影者はオーストラリアのウォーレン・リチャードソン氏。

この写真に代表されるように、今年の入賞作品は、戦争の惨禍から逃げようとする人々の姿とか、重いテーマが多い。例年そうだが、特に今年はその傾向が強い気がする。それだけ世界は平和とはほど遠い状態にあるのだろう。

いつも日本のカメラマンの名前はほとんどみられないのに(アメリカ中心ではなくヨーロッパ中心だからでもあるのだろうが)、今年は日本人のカメラマンの作品が「人々の部」の組写真第1位に輝いた。
小原一真氏のチェルノブイリをテーマとした一連の写真だ。

チェルノブイリ原発事故から今年で30年になる。その直後にキエフに生まれた女性を撮影した連作写真だが、小原氏は、「チェルノブイリの報道写真は膨大にある。その中でどうすれば彼女が生きてきた年月の重みを伝えられるか」と腐心したという。
あるとき、立ち入り禁止区域の廃虚に放置されていた1990年代以前のカラーフィルムを偶然手に入れた。あえて劣化したそのフィルムで撮影した写真が今回の作品。
ハレーションを起こしたように色あせた写真は、甲状腺の病気に苦しんできた女性の「失われた時間」を物語る効果を生み、高い評価を得た。

カナダのケビン・フライヤー氏の中国やチベットを撮った写真も印象的だった。
特に中国四川省の標高4000mの山奥にあるチベット・ラルンガル僧院の写真は迫力があった。

展覧会のあとは駅前にある点心の店「京鼎樓(ジンディンロウ)」で昼食。
まずは台湾ビール。そのあとカメ出し紹興酒
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白サンラータン麺と高菜チャーハンをそれぞれセットメニューで注文。
2人で行ったのでシェアして食べれば2人分楽しめる。
何といってもここの名物は小籠包。
出来立て、アツアツがおいしい。ホントは4個だが、1つ食べちゃったので・・・。
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白サンラータン麺。スープが白いのでその名がついたのか。意外とアッサリしている。
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高菜チャーハン。これも上品な味。
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上品といえば、なぜか店の客は女性ばかり(それも若い)だった。満席だから少なくても30人はいたと思うが、男性は2、3人という感じだった。
日曜日の昼間だからだろうか?

デザートは杏仁豆腐。
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写真を撮り忘れたが、前菜で出た豆腐と海老のネギ添えもおいしかったデス。