善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

アンドレアス・フェーア 弁護士アイゼンベルク

アンドレアス・フェーア「弁護士アイゼンベルク」(酒寄進一訳、創元社文庫)を読む。

ドイツのミステリー。著者のアンドレアス・フェーアはドイツのバイエルン州生まれ。バイエルン州の放送メディアで法律関係の職務に携わりながら、1991年からミステリ・ドラマの脚本家として活躍。2009年に発表したデビュー作で新人賞を受賞。本書は女性刑事弁護士のラヘル・アイゼンベルクを主人公に据えた新シリーズの1作目だとか。

あらすじは──。
ミュンヘンで活躍する女性刑事弁護士アイゼンベルクは、ホームレスの少女から弁護を依頼される。友人のホームレスの男が女性の殺害容疑で逮捕された件だという。驚いたことに彼はアイゼンベルクの元恋人だった。
物理学教授の彼がなぜホームレスになり、殺人の被疑者に? 
話は二転三転し、白熱する裁判の果てに明らかになる意外な真実・・・。

500ページを超える作品で、東欧の国の昔からの怖い因習とかホームレスの問題、男女や家族の問題、サイコっぽい話も出てきてかなりテンコ盛りの内容だが、話はスピーディーで一気読み。
ドイツの司法状況もよくわかって、そちらもおもしろいが、ドイツでは検事と弁護士がけっこう仲いいらしい。