善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

トルコ15日間の旅 その9

トルコの旅10日目の6月29日はクシャダスからエーゲ海沿いを北上し、ベルガマ、トロイを経てチャナッカレに至る。

前日、ワールドカップ・グループリーグの最後の試合があり、日本はポーランドに0-1で負けたものの、グループHを2位で通過。決勝トーナメント進出を決めた。翌日のトルコの新聞も日本の決勝トーナメント進出を大きく報じていた。
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しかし、日本の戦い方はとてもほめられたものではない。
ポーランドとの試合の途中、負けても0―1の結果なら、同じ1勝1敗1引分けのセネガルをフェアプレーポイントの差で上回るというので、FWの武藤を下げてMFの長谷部を入れて守りを固めた。最後のほうはボール回しに専念して、そのままで試合を終わらせようとした。
こんな醜い戦い方はない。サッカーに限らず、スポーツの試合とは勝つために行うものである。最後の1点をとるまで全力をつくすのがスポーツであり、勝つことを放棄したら、そんなのスポーツじゃない。
むろん選手は一生懸命やっただろうが、問題は指導者の姿勢だ。
「16強」という形だけの栄誉を得たいがために“武士の魂”を捨てる試合を指揮した西野監督に監督の資格はない。決勝トーナメントでベルギーに負けて帰国した西野監督は、結局、最初からの約束を理由に監督を辞めた。当然のことといえよう。

朝、ホテルを出て休憩で立ち寄った売店で売っていたトルコのタバコ。
パッケージの半分以上は有害警告で占められていた。
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それでも、トルコは日本以上にタバコを吸っている人が多い気がした。
トルコ人ムスリムのガイドさんも、休憩中にけっこうタバコを吸っていた。

観光でまず行ったのはベルガマにあるアスクレピオン。ベルガマはアレキサンダー大王の死後、その部下が築いたベルガモン王国の都。遺跡は広範囲に散らばっていて、ギリシャ神話に登場する医学の神であるアスクレピウスが祀られた神殿があるのがアスクレピオン。ベルガモン王国の医療センターといえるところだ。
ただし、ここは治らない病気と判断された人は受け入れを断られたんだとか。
聖なる道を通るとヘビの彫刻を施した円柱が残っていた。
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ヘビは医療のシンボルとして今も大学や病院の紋章にも使われているが、どんなに傷ついても脱皮すると元通りの傷1つない姿に戻るので再生と治癒のシンボルとされたためだという。

劇場跡。
患者がここで思いのたけをぶつけて叫ぶストレス発散の場所だったとか。
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一種の精神療法が行われたのだろうか。

ロープウェーに乗って、丘の上にあるアクロポリスへ。
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見晴らしはいいが遺跡はかなり破壊されている。
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急斜面の劇場跡。
客席からの眺めはさぞすばらしかったことだろう。
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神殿跡。
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きれいに並んだアーチ。
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ゼウスの大祭壇跡。
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19世紀にドイツの発掘隊によって発見されたが、本物はドイツに運び去られ、ベルリンのベルガモン博物館にあるという。

昼ごはん。ビールはエフェス。
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食後にトロイの木馬伝説で有名なトロイへ。
この地に集落ができ始めたのはBC3000年ごろといわれ、栄えては滅びるの歴史を繰り返し、全部で9つの時代にわたる都市遺跡を形成している。
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つまり、BC3000年からAD400年までの9つの時代の地層が混在していて、その発掘現場を見て回ったが、2つの時代の壁があった。
左の頑丈そうなのが古く、右の日干しレンガのが新しい時代のもの。
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お城に向かう坂道。
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当時はこんなふうだったんだろうという想像図。
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遺跡の前に置かれた観光用の木馬。中に入れるようになっている。
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バスの中から見た風景。
丘の上まで住宅が建っていた。
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