善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「用心棒」

チリの赤ワイン「マプ・メルロ(MAPU MERLOT)2016」。
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フランス・ボルドーのバロン・フィリップ・ロスチャイルド社がチリで手がけるワイン。
軟らかい渋みでとても飲みやすいワイン。

ワインの友で観たのは黒澤明監督の傑作「用心棒」。
なぜかNHKBSで3月に集中して黒澤映画を放送していて、日によっては朝からやっていた。年度末に集中する公共工事みたい。契約の関係だろうか。

それはともかく、1961年公開の時代劇。
配役の妙というか、登場人物の珠玉の演技に魅せられる。
七人の侍」では7人を束ねる侍役だった志村喬は情婦にうつつを抜かす酒問屋の悪徳旦那役。
隠し砦の三悪人」で武勇優れた侍大将役だった藤田進は、1両2分でヤクザの用心棒に雇われ、出入りの直前スタコラ逃げ去る浪人役。
七人の侍」で年ごろの娘を持つ村の百姓、「隠し砦の三悪人」では褒美のカネを当て込んでいくさに紛れ込んだ百姓役だった藤原鎌足は、酒問屋と張り合う悪徳名主。
七人の侍」ではセリフもなく、ただの通りすがりの浪人役だった仲代達矢は、黒澤映画2作目のこの映画では主役級のカッコイイ役。
そのほかにもあげればキリがないが、みんなそれぞれがいい味を出していた。

佐藤勝の音楽もいい。
彼は「若者たち」の作曲者でもあるが、この映画の音楽はとくによかった。

まさに「黒澤組」がつくった名画の1つ。