善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

エナガが虫を集めるワケ

金曜日朝の善福寺公園は快晴。最初、風が冷たかったが、次第に暖かくなる。

 

エナガがエサをゲットしたところ。

捕まえたのは幼虫のようだ。

冬の間は木の芽とか小さな実を食べていたエナガも、子育てのときになると虫などの動物性のエサをせっせと集めるようになる。

これには理由がある。鳥の多くは成鳥は植物食でも、ヒナが育つには動物性のタンパク質が必要だからだ。まだたくさん食べることができないヒナにとって、消化がよくて高エネルギーの食事が欠かせないのだろう。

多くの鳥、特にエナガを含めたスズメ目の小鳥たちは春ごろに繁殖するが、それは、春になると気温が上昇して暖かくなることもあるだろうが、ヒナのエサとの関係も大きいようだ。

春になれば地中に隠れていた虫たちも這い出してくる。卵から幼虫が生まれるし、ヒナのエサとなる昆虫などの動物性の食べものをゲットしやすくなる。

親鳥は、ヒナを育てるため、最初は小さな虫、徐々に大きな虫を運んでいくようになるという。

 

マルちゃんらしいオスのカワセミが近くにとまっていた。

冬の間は葉っぱの陰に隠れていることが多くて、人見知りなのかな?と思っていたが、繁殖の時期になって次第に大人っぽくなって、堂々としてきたのだろうか。

 

いろんな虫をたくさんほおばったエナガが枝にとまっていた。

キョロキョロと様子をうかがっている。

巣で待っているヒナにエサを与えるためだろうが、なぜかジッとしている。

巣が安全かを確かめているのだろうか。やがてエサをくわえたまま飛び去った。

 

サンショ(山椒)の花が咲いていた。

サンショはオスの木とメスの木があり、オスの木には雄花、メスの木には雌花しか咲かない。

オスの木の雄花からは、黄色い雄しべが5個、雌花を求めてか勢いよく飛び出ていた。

 

ゲンゲが咲いている。

マメ科ゲンゲ属に分類される越年草。

中国原産で、日本には江戸時代初期の17世紀ごろに渡来し、「ゲンゲ」は漢名の「翹揺」の音読みに由来するといわれる。

それではわからんと思ったのか、「蓮の花に似た草」というので別名レンゲソウ(蓮華草)、レンゲ(蓮華)とも呼ばれる。

ほかに、ゲンゲバナ、ノエンドウ、ホウゾウバナとも。

水田の緑肥や蜜源植物としても利用される。

春の花として知られ、文部省唱歌の「春の小川」にも出てくるが、有名なのは次の句。

 

手に取るな やはり野に置け 蓮華草

 

江戸時代中期の俳人・滝野瓢水が詠んだ句だが、文字通りにとればレンゲソウは野に咲いてこそ美しいのだから、摘み取ったりしちゃいけないよ、ということになる。しかし、実際に作者が意図したのは、遊女を身請けしようとする友人への警告なんだそうだ。

それが証拠に、この句には前置きがあって、「平生したしき人の、難波の遊女を根引せんと云へるをいさめて」とある。

つまり、遊女(レンゲソウ)は自分のものではない(野に咲いている)から美しいのであって、自分のものにしたらせっかくの美しさも失われてしまうよ、根引(身請けのこと)なんてやめなさい、と諌めているのだとか。

なるほどー。