金曜日朝の善福寺公園は快晴。次第に気温が高くなるが、風は冷たかった。
公園に着くと、ハチジョウツグミが竹の切り株にとまっていた。
うーむ、たしかに名前の由来の通り、くちばしから脚に至るまで、黄八丈色している。
しきりにキョロキョロしたり、羽繕いしている。
エサ探しの合間の休憩タイムか。
ときおり口をあけたりもしていた。
上池をめぐっていると、高い木の上の方からアオゲラの鳴き声が聞こえる。
「ピョーピョー」という鳴き声だけでなく、ときどきドラミングもしている。
しかも、木から木へと移動しながら「ピョーピョー」とドラミングを繰り返している。
鳴き声を頼りに追いかけて幹にとまったとたろ。
キツツキのドラミングは、エサを探すだけでなく、繁殖期の場合はナワバリ宣言と求愛のためともいわれる。
すると、さえずりとドラミングで相手を探しているのだろうか。
やがて鳴きながら遠くに去っていった。
上池を半周して下池へ。
途中、藪の中をウグイスが移動中。
アオジが地面におりてエサを探している。
木の実らしいのをゲット。
そのまま丸飲みするのではなく、噛み砕いてから飲み込んでるように見えた。
頑丈なくちばしを持つシメほどではないにしても、多少は噛み砕く力があるのだろうか。
下池をめぐっていると、仁王立ちのアオサギ。
まるでヒゲぼうぼうの仙人みたい。
比較的高い木の枝にカワセミがとまっていた。
ジーッと水面をにらんでいたが、やがて善福寺川の方向に飛んで行った。
川のあたりをナワバリにしている3Kくんだろうか。
エナガが2羽で飛んでいる。
つがいで仲よくエサ探しかな?
こちらでもコゲラが2羽で木の幹をつついている。
しかも、いつもはギーギーと鳴くのに、けさは小さな声で、まるで歌を歌うように鳴いている。
求愛のためのさえずり、ラブソングのようだ。
やがて2羽一緒に去っていった。
コゲラのラブソングを初めて聞いたが、とても甘い声に聞こえた。
甘い歌声で誘惑するのは人も鳥も同じなのかな?
すると、ジョウビタキの声がして、鳴き声を頼りに探すと、オスのジョウビタキが枝から枝へと移動しているところだった。
地面に隠れている虫でも探しているのか、比較的低い枝にとまってくれた。
下池を1周して再び上池へ。
まん丸のおなかのシロハラ。
小さな声でさえずっていたから、仲間を呼んでいるのか。
上池のほとりでミツカドネギが咲いていた。
原産地は地中海沿岸地方。
花茎の断面が三角形なのでミツカドネギ。
ミツカドネギの花茎は細長くて、花は茎の先端に咲く。
花粉を媒介してくれる虫を呼び寄せるため、なるべく高い位置で花を咲かせようと採用したのが、丸でも四角でもなく、三角の花茎だったのだろうか。
池をめぐり終えて公園から帰ろうとしたら、またまたアオゲラのピョーピョーという鳴き声。
どうやらさきほどのアオゲラが公園をぐるぐるまわりながら移動してるみたいで、サヨナラのあいさつをしてくれた。
公園もいよいよ鳥たちの繁殖期に入ってきた。冬鳥たちもそろそろ北へ帰っていくのだろう。
繁殖期といえば、善福寺川で6羽のカルガモのヒナを見たという話を聞いた。
いつも善福寺池でカルガモのヒナを見るのはゴールデンウィークのころだから、ずいぶんと早いヒナ誕生だ。まだサクラ(ソメイヨシノ)も咲いてないのに・・・。