金曜日朝の善福寺公園は曇りときどき晴れ。きのうより気温高めで引き続き蒸し暑い。
上池を半周して下池へ。
このところ毎日ここで見るのはエサ獲りがうまくいってるからか。
ボタンクサギが咲いている。
中国南部原産で観賞用に栽培され、関東地方以西の日本南部で野生化しているという。
アオサギは首を折り畳んでひと休み中。
池のほとりではイトトンボ。
葉っぱの陰にいたのはオンブバッタ。
よく見ると、上に乗っかってるオスとおんぶしているメスとで交尾の最中のようだ。
枝の先にはアカトンボ。
あんまり赤くなってないが、久しぶりに見るアカトンボ。
下池を1周して再び上池へ。
アシタバの葉っぱを食べているのはキアゲハの幼虫。
もうすぐさなぎになるのかな?
サンショウの実が赤くなっていた。
翅に白いスジが入っているのが特徴のヒメジャノメ。
セセリチョウがアザミの花の蜜を吸っている。
白い斑点がつながって一文字模様に見えるイチモンジセセリ。
葉っぱの上で休んでるのもイチモンジセセリかな?
やけに毛がフサフサで複眼が大きいが。
ハムシの仲間か。
葉っぱを食べているところに近寄ると、顔を上げてごあいさつ。
ところできょう9月29日は中秋の名月。しかも満月。
名月というからには満月と思いがちだが、中秋の名月とは旧暦の8月15日の夜に見られる月のことなので、必ずしも満月とはかぎらない。
微妙に日にちがズレる。これは地球をまわる月の公転軌道が楕円形なので、新月から満月までにかかる日数が13・9~15・6日と大きく変化するためだ。
このため、2021年から今年の中秋の名月は3年連続で満月だったが、来年からは中秋の名月と満月との日付がズレてきて、次に中秋の名月と満月の日付が一致するのは2030年9月12日と7年も先になる。
中秋の名月は1年で最も美しい月とされ、「十五夜」とも呼ばれて月見の習慣が昔からあるが、なぜ中秋の名月が1年で最も美しい月なのかといえば、季節と天体の関係が大きいという。
季節的には、湿気が減って空気が澄んでいるので月がくっきり見えるし、気温の面でも残暑が去って夜が涼しくなるころ。また、秋の今ごろの時期は月の高さが、高からず低からずで、見上げるのにちょうどいい高さ、ということもあるようだ。
ところで、旧暦8月15日の十五夜の2日前の13日夜の月は「十三夜」(十五夜から1カ月後の旧暦9月13日の夜を十三夜ともいうが、旧暦の毎月の13日も十三夜と呼ばれる)。
毎年この日の夜、沖縄の石垣島では八重山民謡の「とぅばらーま」だけを歌って競う大会があり、今年で77回目。
十三夜の美しい月の下で、さまざまな歌詞による「とぅばらーま」の歌唱力を競う一方、作詞の部もあり、今年の最優秀歌詞に選ばれたのは石垣市在住の金城弘美さんの次の歌詞。
貴方(うら)ぬ香色(かざいる)
言葉(くとぅば)どぅ残(ぬく)りょうる
秘(つく)めーる想(うも)いや
睫毛ゆ(まつぃに)濡(ぞー)らし
ンゾーシヌ
しくしく思(うも)りそよ
(歌意・訳 あなたの色や香り、言葉はいつまでも心に残り、秘めた想いは睫毛を濡らす。染み染み思われて)
恋の歌、愛の歌である「とぅばらーま」の旋律が聞こえてきそうだ。
そういえば、1つの歌だけを歌って競う全国大会としては北海道江差町の「江差追分全国大会」がある。
沖縄の第1回「とぅばらーま」大会は終戦翌々年の1947年(昭和22年)に開催されているが、「江差追分」の全国大会は1963年(昭和38年)に第1回があり、やはり毎年9月に開催されている。
南の沖縄民謡である「とぅばらーま」と北海道の民謡「江差追分」、いずれももともと漁民の歌であり、どこか似たような響きのある魂の歌だ。