ゴールデンウィーク初日、土曜日朝の善福寺公園は快晴。ときおり強い風が吹くが、快適な朝。
公園に行く途中、民家の庭から伸びた柿の木に花が咲いていた。
柿の花は雄花と雌花があり、雄花は小さくかたまって咲き、雌花は大きく単体で咲くという。
とするとこの花は雌花のようだ。雌花はそのまま実となる。
一方、固まっていてこれから咲こうとしているのは雄花だろうか。
公園では初夏の花が咲き出していた。
上池の畔で咲いていたのはユウゲショウ(アカバナユウゲショウ)。
原産地は北アメリカ南部で、明治期に日本に鑑賞用にやってきたのが野生化した。
夕方に咲くから夕化粧(ユウゲショウ)なんだろうが、暖かくて陽光に誘われてか朝から咲いている。
エサをゲットしたみたいだったが自分で食べちゃったか?
ハエトリグモが獲物をゲットしていた。
2つの目がランランとしていて、マミジロハエトリのメスだろうか。
クモの目は8つあるが、網を張って待ち受けるのとは違って徘徊するクモは獲物を見つける“目が命”なので、2つの主眼と6つの副眼からなる。
下池に回ると、スイレンが咲き始めていた。
するとまたまたハエトリグモ。
正面顔をみると、ハエトリグモに定番のヒゲみたいなモジャモジャがなくて、出っ歯のような牙みたいなのが突き出ている。
ハテ何というクモかと帰って調べたら、腹部の模様からデーニッツハエトリとわかった。
体色は黄褐色で腹部に白い縦筋が入るのが特徴。
デーニッツの由来は、最初の採集者であるドイツ人のデーニッツにちなむもので、彼は医学校の外国人教師として1873年から84年にかけて日本に滞在し、医者であるとともにクモ学者でもあった彼は多くのクモを採集したという。
ハエトリグモを観察していたら、そのそばに枝が落ちていた。
と思ったら、試しにつついたら動いたので枝ではなくエダシャクとわかった。
やがて背を伸ばしてツノを突き出した。まるでVサインみたい。
これも帰って調べたらトビモンオオエダシャクガの幼虫とわかった。
頭の部分の左右の頭頂がツノ状に突き出してV字型になっているのが特徴で、胴体部分は枝そっくり。
再び上池に戻ると、エゴノキの花が咲いている。
頭の上に咲くので見上げないとわからなかった。
かつてはチサノキと呼ばれていて、こっちの呼び名の方が好きだな。
キンランの近くでギンランが咲き出していた。
キンさんとギンさんがよくやくそろった。
大空に向かって屹立するように咲くのはトチノキの花。
斉藤隆介作、滝平二郎絵の絵本「モチモチの木」に出てくるモチモチの木とはトチノキのことで、心温まる話だ(2020年度の小学校3年生の国語の教科書に掲載されている)。
アサザも咲き始めていた。
浮葉植物と呼ばれる水草の一種で、湖沼の減少などで絶滅が心配されている植物でもある。
大事に見守りたいな。
公園から帰ろうとしたら、葉っぱの陰で文二らしいカワセミがエサをねらっていた。