チリの赤ワイン「マプ・グラン・レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニヨン
(写真はこのあと黒豆と牛のサーロインステーキ)
シャトー・ムートンを所有するロスチャイルド社がチリで手がけるワイン。
「マプ」とは、チリの先住民族であるマプーチェ族の言葉で「大地・地球」を意味するんだとか。
ラベルには、マプーチェ族特有のクラヴァ(Clava)という楽器とカリーチェ(Calice)と呼ばれるワインカップが描かれている。
カベルネ・ソーヴィニヨン100%。
ワインの友で観たのは、民放のBSで放送していたアメリカ映画「ラウンダーズ」。
1998年の作品。
原題「ROUNDERS」
監督ジョン・ダール、出演マット・デイモン、エドワード・ノートン、ジョン・マルコヴィッチ、グレッチェン・モルほか。
「ラウンダー」とはカードゲームで生計を立てている人物を指し、ポーカーに人生を賭けようとする若者の物語。
舞台はニューヨーク。ロースクールの学生マイク(マット・デイモン)はポーカーの天才で学費もそれで稼ぐほどだったが、ある日、もぐりの賭場で鳴らす名手でロシアマフィアのテディKGB(ジョン・マルコヴィッチ)に差しの勝負を挑んで敗北。全財産の3万ドルを奪い取られてしまう。
ポーカーとは足を洗う決意をし、配達のアルバイトをしながら勉学に励むようになるが、刑務所から出所したばかりの旧友のイカサマ男ワーム(エドワード・ノートン)に引きずられるように再びポーカーに手を出すようになり、同じロースクールの学生で同棲していた恋人のジョー(グレッチェン・モル)にも愛想をつかされ去られてしまう。
さらに悪いことに、マイクは知らぬ間にワームの借金の保証人にされてしまっていて、借金の相手はあのテディKGB。期限までに返済できないと命も危ないというので、ポーカーの大勝負に挑むが・・・。
同じように“ラウンダー”を描いた映画でスティーブ・マックイーン主演の「シンシナティ・キッド」(1965年)があった。こちらもポーカーに人生を捧げた男の物語だが、マックイーン演じるキッドは最後には老獪な勝負師とのポーカーに負けてしまう。しょんぼりして外に出たところで黒人少年とコイン勝負をして、それにも負けてしまうという結末だった。
一方、本作は、最後はKGBに勝って大金をせしめ、大学なんかやめてポーカーの世界大会が開かれるラスベガスめざして旅立っていく。
「シンシナティ・キッド」は流れ者のギャンブラーがさらに上をめざそうとして人生の悲哀というか虚しさを感じる物語なのに対して、「ラウンダーズ」はこれからギャンブラーをめざそうとする若者の物語で違いはあるが、果たしてどっちの結末のほうがよかったのか・・・?