火曜日朝の善福寺公園は曇り。けさも湿度が高い。
公園に着くなりエナガの群れ。
10数羽はいそうだが、好き勝手に飛び交っていた。
イトトンボみたいなのが小さな虫をつかまえてとまっている。
するとアブの仲間か?
アブの仲間には「これがアブ?」と思うようなのが何種類もあるので、イトトンボに似せたアブだっているかもしれない。
そこで帰って調べたら、写真そっくりなのにハラボソツリアブとコシボソツリアブがいた。
名前の由来は、ホバリングを得意とし、花に口吻を伸ばしてまるで吊り下がるようにして蜜を吸う姿からツリアブ(吊虻)とされ、腹部が極端に細いことからハラボソツリアブ(腹細吊虻)、腰のあたりが細いから「腰細吊虻」となる。
しかし、両種とも好物は花の蜜だ。ハラボソツリアブなんかは交尾しながらも蜜を吸う様子がしばしば観察されている。
とすると、食べられていると思った小さい虫のほうがアブをつかまえて餌食にしているのか?
もうひとつ、イトトンボに似たのにハラボソムシヒキアブがいる。
こちらも体型は小型でイトトンボのように細い。
ムシヒキアブ(虫引虻)は肉食で、獲物を捕らえると尖った口吻を突き刺して相手の体液を吸う。それなら小さな虫をつかまえるのも納得がいく。
ハテどっちだろうか? 昆虫の世界は奥深い。
下池のスイレン。
赤に続き白いのも咲き出した。
ガガンボが止まっていた。
何て脚が長い。こんなに長くて不都合はないんだろうか?
葉っぱの上で立ち上がっているのもいた。
すると、脚ではなく、やけにお尻の触角が長~いハチ。
オナガバチのようだ。
だが、この両者なら翅に褐色紋があるはずだが、見当たらない。すると別の種か?
長い触角に見えたのはメスの産卵管。
メスは、自分の体長よりはるかに長い産卵管を木に突き刺して、カミキリムシやキバチの幼虫に卵を産みつけるという。
それにしてもこんな長い産卵管をどうやって突き刺すのか、もっと短い方がやりすいのにとも思うが、ネットで産卵風景を撮影した写真を探して納得がいった。
オナガバチのメスは尾の手前あたりから出ている管を上手に操作して、おなかにそってカーブを描きながら木の幹のすき間から産卵管を差し込んでいる。
こうすると幹の奥の方に潜んでいるほかの虫の幼虫を探し出して容易に卵を産みつけることができるのだろう。
長い産卵管を上手に操るため、オナガバチの脚もかなり長い。
幹に潜んでいるのは木の内部を食い荒らす害虫。その害虫に産みつけられたオナガバチの卵は、孵化すると寄生して生きていき、やがてその虫を食べてしまうので、害虫退治の益虫とされているそうだ。