善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「我輩はカモである」他

レ・ヴァンダンジュ・セレクテッド・バイ・クリスチャン・ムエックス(LES VENDANGES SELECTED BY CHRISTIAN MOUEIX)2016」

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ジャン・ピエール・ムエックス社(JPM社)は1937年に設立されたボルドー右岸のワイン商。

「レ・ヴァンダンジュ」は、もともとJPM社が所有するシャトーのブドウ収穫の際に、収穫スタッフに振る舞われてきた特別なワイン。したがってラベルには、収穫時の恒例であるテーブル上のダンスの様子が可愛らしいイラストで描かれており、ブドウの実り、収穫への感謝とワインを飲むという喜びがいっぱいに詰まったハッピーなボルドーワイン。

メルロ主体にカベルネ・フランブレンド

 

ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「我輩はカモである」。

1933年の作品。

原題は「DUCK SOUP」。

直訳すれば「アヒルのスープ」だが、「朝飯前」とか「いいカモ」の意味で使われているという。

 

監督レオ・マッケリー、出演グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス、ゼッポ・マルクスほか。

 

ナンセンスなギャグで日本のコメディアンにも大きな影響を与えたマルクス兄弟の代表作。抱腹絶倒の笑いでファシズムを痛烈に風刺した伝説のコメディーだ。

 

財政難に陥ったフリードニア国は、大富豪の夫人に資金援助を依頼、夫人は、お気に入りのファイアフライグルーチョ・マルクス)を首相にすることを条件に承諾する。一方、隣国の大使はフリードニアの乗っ取りを画策し、スパイを送り込むが・・・。

 

架空の国を舞台に、独裁政治が招く悲劇をギャグの洪水で笑い飛ばしている。

特に、「いよいよ開戦だ~!」というときの歌と踊りが傑作。

ところどころで日本のコメディアンがこの映画からネタをパクったシーンが出てくる。昔のコメディアンたちの笑いづくりの苦労がしのばれて、なんだかほほえましい。

久々に大笑いした作品。

 

アメリカ・イギリス合作の映画「いつか晴れた日に」。

1995年の作品。

監督アン・リー、出演エマ・トンプソンケイト・ウィンスレットヒュー・グラントアラン・リックマン、ジェマ・ジョーンズ、エミリー・フランソワほか。

 

19世紀のイギリスを舞台に、貴族が遺した3人の娘の切ない恋愛模様を、遺産相続の問題などを絡めて描く。主演のエマ・トンプソンが脚本も手がけ、アカデミー賞で脚色賞を受賞。

貴族のダッシュウッド家の当主が3人の娘、エリノア(エマ・トンプソン)、マリアンヌ(ケイト・ウィンスレット)、マーガレット(エミリー・フランソワ)を遺してこの世を去る。当主は夫人(ジェマ・ジョーンズ)と3姉妹の身を案じ、前妻との息子、つまりは新しい当主に彼女らの面倒を見るよう言い残すが、意地悪な新当主の妻はこれを認めず、彼女らには年500ポンドの遺産しか渡さないなどの冷遇処置をとって、屋敷からも追い出してしまう・・・。

 

結局、貴族社会においては結婚問題が一番の関心事だということがわかる映画。

それにあのころの貴族たちは、出会っても握手とか抱擁なんかしない。ましてやキスするなんて御法度で、みんなピョコンピョコンとお辞儀して挨拶を交わしていた。その点は日本と変わらない感じがした。