きのうは健康増進、免疫力をつけるためにも歩くことが大事と高尾山へ。
いつもの善福寺公園を半周してそのまま駅へ。
コロナの影響で久々の山歩き。高尾山は何年かぶりだ。
京王・高尾山口駅に着いたのは午前9時すぎ。
6号路をへて山頂をめざす。
平日だが老若男女、けっこう人が多い。若い人も目立ったが、春休み中の学生か。
昔は大学の新歓などで団体で高尾山に登る姿をよく見たが、今はさすがに団体の姿はない。
ケーブルカーの駅前広場でムササビの像がお出迎え。
むろんケーブルカーなんかには乗らず、6号路を登って行く。
深緑の中を歩く。一人歩きの人も多い。
途中、長~い木の階段があったが、新しく取り付けられたみたいで木の香りがする。さほどの急坂はなく、歩きやすいコースだった。
2時間ほどで山頂到着。
山頂からの眺め。
天気がいいと富士山も見えるというが、天気はよかったものの雲が低く垂れ込めていて見られなかった。
ヤマザクラも満開。
メジロがやってきて蜜を吸っていた。
下山は4号路を行く。
高尾山は花の山。今はニリンソウが多く、あちこちで群生していていた。
マムシがかま首をもたげているような植物。ムラサキマムシグサだろうか。
筒状の大きな花びらのように見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)といって、芽やつぼみを包む葉が変化したもの。その中に本当の花がある。
高尾山にはスミレも多い。いろんな種類のスミレが咲いていた。
かわいらしい花はヤマルリソウ。
和名は山に生育し瑠璃色の花をつけることに由来し 、別名が「ヤガラ」、「ヤマウグイス(山鶯)」。
まるで細い木の枝にしか見えない不思議なものを発見。
観察していると動き出したから明らかに木の枝じゃない。
木の枝に擬態するナナフシ(ナナフシモドキ)だった。
どう見たって木の枝に6本の脚が生えたようにしか見えない。
幼虫は脚が縞模様をしているというから、これは幼虫だろうか。
ナナフシのフシとは節くれだった木の枝を意味し、たくさん節があるようだというのでナナフシ。別に節を正確に7つ持っているというわけではない。
和名はナナフシモドキで、ナナフシは別名。節をたくさん持つ木の枝にとてもよく似ているというので「七節もどき」という和名がつき、その略称がナナフシというわけだ。
ナナフシモドキはメスだけで卵を産む「単為生殖」をする。オスはとても珍しく、2019年までのデータでは、オスは全国で12例ほどしか見つかっていないという。
ナナフシモドキは春の今ごろ孵化し、6回ほど脱皮して7、8月ごろ成虫になり産卵。卵のまま冬を越すという。
ナナフシモドキの最大の武器はひとえに木の枝に擬態すること。ちょんちょんとつっつくとゆっくりと動いていくが、身を守る武器らしい武器を持っているわけでもなく、ひたすらじっとしていた。だから天敵も、あまりにも植物そっくりなのでなかなか見つけることができないのだろう。
今回見つけたのも、下山する途中、下から登ってくる人に道を譲ろうと足を止めたとき、目の前の木の枝が妙な形をしているので見つけることができた。
歩いている途中だったら決してわからなかった。
吊り橋で見つけたのはニホントカゲ。尾がきれいなメタリックブルーをしていて、黒地の体に金色の縦の模様が入っている。何て美しいトカゲ。
実はこれは子どもで、成長するとこの色は消えて薄い褐色になるのだとか。
目立つ色で敵を錯乱させ襲われないようにしているのか。
葉っぱからたくさんの赤い突起が出ている。
虫こぶ(虫えい)だろうか。
寄生した虫が出す刺激に反応して、葉っぱが異常に発育してこぶ上になったのが虫こぶで、その中に虫がいるんだが・・・。
ウコンザクラも咲いていた。
4号路の終点からリフトでふもとまでスイ~イ。
心地よい風に吹かれて、いい眺め。
下山したのは午後1時ごろ。
ふもとの「高橋家」というそば屋で昼食。
まずは無事下山を祝い生ビール。それに鴨肉の燻製、山菜の漬け物。
日本酒も少し。「純米吟醸 高尾の天狗」。
つまみは天ぷら盛り合わせ。
〆はせいろそば。
京王・高尾山口駅からいい気分で帰還。