土曜日朝の善福寺公園は快晴。風が冷たい。
公園をめぐっていると、すぐ目の前でメジロが木の幹とか枝にとまっていた。
さらに歩いていくと、今度はウグイス。
やっぱり木の幹に取りついている。
虚みたいなところをつついている。
中に隠れている虫をねらっているのか。
その後はクマザサの中を移動して、葉っぱが揺れるので中にいるのはわかるが、まるで姿は見えない。
あきらめて散歩を続ける。
下池をめぐっていると、アオサギが首を伸ばして、ピクリとも動かずにエサをねらっていた。
池を1周してもまだそのままの姿勢でいた。粘り強いアオサギ。
ムクドリが獲物をくわえてあっち行ったり、こっちにきたりして忙しく歩き回っている。
近くに別のムクドリもいて、どうやら獲物を独り占めしようとしていて、そうはさせじとほかの鳥たちもおこぼれに預かろうとしているようだ。エサをめぐる鳥たちの攻防。
ヒヨドリが1羽、スックととまっていた。
珍しいヒヨドリの立ち姿。
公園を出ようとしたら、前方の地面にいた鳥がすばやく枝に飛び移った。
すぐに飛び去って行ったが、これまで何度か見かけたものの今シーズン初めて写真撮影に成功。
冬にこのあたりで越冬する大型のツグミ類としては、ツグミ、シロハラ、アカハラがいる。
ツグミ、シロハラはシベリアあたりの海外で夏をすごし、冬になると暖かい日本にやってくる。一方、アカハラは夏は北海道や北日本の高山帯にいて、冬になると南の方にやってくる(一部は海外からもくるみたいだが)。
それなら、遠く海外からやってくるツグミ、シロハラはめったに見られず、国内組のアカハラは数が多くてよく見るかというと、善福寺公園ではツグミ、シロハラはよく見るのにアカハラはめったに見られない。
不思議に思って調べてみたら、2013年の国立科学博物館附属自然教育園のデータだが、同園においてもかつてはアカハラはシロハラと同等以上の出現率や生息数だったが、その後、アカハラはシロハラの3分の1ぐらいに減少してしまったという。
その原因のひとつとして、自然教育園ではかつて存在していた開けた場所や林縁が、その後、樹林化して全体的にアカハラの好む環境からシロハラの好む環境へと変化していったことがあげられるという。
繁殖期のアカハラは「明るい林」に生息し、「明るい開けた場所を好む」とされる。越冬期のアカハラの生息環境も、繁殖期と共通する条件があるのかもしれないというのがその理由だ。
同じようなことが、善福寺公園も含む他の地域でも起きているのかもしれない。
急激な高密度化した宅地化や農地の減少によって、アカハラが好む「明るい林」や「明るい開けた場所」がどんどん少なくなっているためなのだろうか。
もうちょっと調べてみたいテーマではある。