善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「ニコライとアレクサンドラ」

フランス・ボルドーの赤ワイン「シャトー・テューレイ・ルージュ・メイド・ウィズ・ラブ(CH.THIEULEY ROUGE MADE WITH LOVE)2014」f:id:macchi105:20201215105552j:plain

メルロ主体で+カベルネ・ソーヴィニヨン

シャトー・テューレイは女性醸造家姉妹が経営するワイナリー。

シャトー名の「Thieuley(テューレイ)」は古いフランス語「tioule」からきており、「瓦を造っていた場所」という意味だそうだ。

ハートマークのラベルに「Made with love!」の文字。

華やかな香りで飲みやすいワイン。

 

ワインの友で観たのはNHKBSでかなり前に放送していたイギリス・アメリカ合作映画「ニコライとアレクサンドラ」。

1971年の作品。

監督フランクリン・J・シャフナー、出演マイケル・ジェイストン、ジャネット・サズマン、ローレンス・オリビエ、ジャック・ホーキンスほか。

189分の長尺で、前半と後半に分かれていて途中インターミッションがあるのはそのころ流行った大作映画らしく、映画自体が歴史を感じる。

 

帝政ロシア最後の王朝であるロマノフ家滅亡の悲劇を描いた歴史スペクタクル。

20世紀初頭、日露戦争の影響で政情不安が広がるロシア。皇帝ニコライ2世と皇后アレクサンドラの間に生まれたアレクセイは血友病という重い病気を患っていたが、怪僧ラスプーチンの不思議な力によって奇跡的に回復する。これがきっかけでラスプーチンは皇后の寵愛を受けるようになる。その一方で、第一次世界大戦が始まって貧困にあえぐ国民の怒り増すばかりとなり、亡命中だったレーニンらはロマノフ王朝を倒して社会主義を実現させようと革命ののろしを上げる・・・。

 

レーニンスターリントロツキーなんかも出てきて、ニコライ2世も含めてみんなよく似ていて、なかなかよくできた映画だった。衣裳や美術は特にリアルであの時代にいるような気分にさせてくれる。

 

ニコライ2世は気弱で優柔不断だったといわれ、それに対して意思の強かったのが皇后のアレクサンドラ。そんな彼女がラスプーチンを気に入ってしまったためにロマノフ王朝は崩壊へと向かってしまったとかいわれるが、ニコライやアレクサンドラがどんな人物だったにせよ、帝政崩壊は歴史の必然だっただろう。

古い体制がどんなにがんばったとしても、新しい時代を求める動きが強まりそれが頂点に達すれば、やがて古いものは新しいものに飲み込まれてしまうのだ。そのへんの歴史の歩みが多少はわかる映画だった。