チリの赤ワイン「マプ・レゼルヴァ メルロ(MAPU RESERVA MERLOT)2019」
フランス・ボルドーの5大シャトーの1つ、シャトー・ムートンを所有するロスチャイルド社がチリで手がけるワイン。
スパイシーかつまろやかな味わいのメルロ。
ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「めぐり逢えたら」。
1993年の作品。
原題は「SLEEPLESS IN SEATTLE」
監督ノーラ・エフロン、出演トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン、ロス・マリンジャーほか。
妻を亡くし、眠れぬ夜を過ごすシアトルの建築家サム(トム・ハンクス)。ある日、8歳の息子ジョナ(ロス・マリンジャー)がラジオの人生相談に電話し、サムは成り行きで心情を告白する。偶然、この放送を聞いたボルチモアで暮らす新聞記者アニー(メグ・ライアン)は、婚約者がいるのに会ったこともないサムのことが頭から離れなくなってしまう・・・。
見ていてすぐわかったが、1957年の映画「めぐり逢い」(出演はケーリー・グラントとデボラ・カー)をヒントにつくられた映画で、映画が始まってすぐにテレビに映る「めぐり逢い」のシーンが流れる。
原題の「SLEEPLESS IN SEATTLE」とは「シアトルで眠れない」という意味か。
ラジオの人生相談でサムの話を聞いた精神科医がサムをこう呼んだのがそのままタイトルになった。
「それじゃ日本人にはわからん」というので邦題は「めぐり逢い」にひっかけて「めぐり逢えたら」。
しかし、この邦題もなかなかシャレてる。
なぜかというと、主人公のサムとアニーは結局はめぐり逢うことになるんだけど、映画の最後になるまでいっこうにめぐり逢えない。だから「めぐり逢えたら」はなかなかいい得て妙といえる。
ラブコメディーだから大いに笑える映画で、これぞワインにピッタリ。
映画で流れる音楽がとてもよくて、特に気になったのが、ぶっきらぼうで、語りかけるような感じで歌ってる曲。一瞬、調子が外れてるんじゃないかと思ったがそれは間違いで、とてもうまくて心に沁みる歌声を響かせていた。
気になったのであとで調べたら、歌っているのはジミー・デュランテという人だった。歌手で俳優でコメディアンだった人で、だからドラマチックに歌っているのだろう。
日本でいえば森繁久弥の歌を聞くと味わい深くてジーンとするのとちょっと似ている。
ジミー・デュランテは1980年に86歳で亡くなっているから、映画では彼の生前の曲を拝借して流したのだろう。
朴訥な感じの歌がかえって男女の出会いにぴったりな気がした。