水曜日朝の善福寺公園は曇り。きょうも降ったりやんだりの予報。
カワウが2羽、並んで枝に止まっていた。
どうやら手前が子どもで、親がエサを与えるところだった。
子どもといったって巣立ってしまえば親並みに大きい。
これは接吻してるんじゃなくて、口移しでエサを与えているところ。
こんなに大きくなっても子どもは子どもなのか。
大満足でのどを盛んに震わせていた。
カワセミの子どもはけさは1羽。
池をめぐっていると鳴き交わす声が聞こえたから、親がエサを持ってきてくれたのかもしれない。
そういえば、このところずーっと卵をあたためているカルガモはどうなったか?
毎日観察しているのだが、ナント、けさ見たら巣はもぬけの殻。
どうやらきのうか今日の早い段階でヒナが生まれ、もうどこかへ行っちゃったらしい。
それにしてももぬけの殻の巣を改めてみると、樹上に立派な巣を作る鳥と違って、カルガモの巣は草むらや藪の下など、とても無防備な巣のようにみえる。
カルガモのヒナは孵化までに4週間ぐらいかかるといわれている。その間、母親ガモは巣から離れることなく、座りっぱなしで抱卵を続ける。ずっと母親ガモが座り続けているので、とくに丈夫な巣は必要ないのかもしれない。
ヒナが孵化すると、その日か翌日には巣を離れ、親と一緒に行動する。再び元の巣に戻るということはない。こうした鳥類を離巣性(早熟性)と呼んでいる。
これは特に、地上性の鳥類の特徴でもあり、孵化時にはかなり発達した状態になっており、目が開き、体が羽毛で覆われ,歩き回ることができる。孵化するとすぐに巣を離れ、親鳥について歩くものが多い。
樹上に巣を作る鳥では、ヒナは孵化時には目が閉じ、体に羽毛がなく、動き回ることができず、飛べるようになるまで巣にとどまって育てられる。こうした鳥を留巣性と呼ぶ。
離巣性(早熟性)の鳥類のもうひとつの特徴が「刷り込み」だ。
カルガモの親子が1列になって移動する姿を今年もよく見たが、これも「刷り込み」によるものだ。
カルガモなどカモの仲間は、親が教えなくても卵からかえるとすぐ親鳥のあとについて歩くことを生まれたときから知っている。
卵から出てきたとき、「はじめて見たもの」で、「動いているもの」で、「声をだすもの」を 親だと思う。ヒナたちは、その親のあとを追いかけながら、エサの食べ方や怖いものから身を守ることなどを学んで、1カ月ほどで一人前になる。
鳥のヒナたちみんながこれを持つわけではない。「刷り込み」を持つのはカルガモなどのカモの仲間やニワトリ、アヒルなど、一部の鳥だけだ。
そもそも地上に住むカルガモは危険がいっぱいの草むらで卵を産むのだから、ヒナを巣にとどめて親がエサを取りにいくなんてとても無理だ。
それなら卵からかえった段階ですでにある程度の大きさまで育っていて、「刷り込み」によって親を覚えさせ、元の巣を捨てて親と一緒に行動させることで成長を促したほうがより合理的と考えた?に違いない。