チリの赤ワイン「エスクード・ロホ(ESCUDO ROJO)2017」
写真はこのあとメーンの肉料理が登場予定。
ボルドーワインの格付け第1級、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社が1997年からチリで手がけるワイナリー、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリの赤ワイン。
カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、カルメネール、シラー4種類をブレンド。適度な渋みがあり、とても飲みやすいワイン。
ついでにその数日前に飲んだのは、イタリア・ピエモンテの赤ワイン「ドルチェット・ダルバ(DOLCETTO D`ALBA)2017」
14世紀ごろよりイタリアワイン史に足跡を残すトスカーナ州フィレンツェのアンティノリが、イタリア北西部のピエモンテで手がけるプルノットの赤ワイン。
ドルチェット・ダルバはタナロ川右岸アルバの石灰岩と粘土が混じった土壌から生み出されるブドウ品種ドルチェットを100%使用して造られるという。たしかこのあたりは「ピエモンテのブドウ畑の景観」として世界遺産に登録されている。
上品で飲みやすいワイン。
ワインの友で観たのは民放のBSで放送していたアメリカ映画「ニュースの真相」。
2015年の作品。原題「Truth」。
監督ジェームズ・ヴァンダービルト、出演ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォードほか。
2004年にアメリカを騒然とさせたスクープ報道が巻き起こした波紋の一部始終に迫る実録ドラマ。CBSの看板番組「60 ミニッツⅡ」のプロデューサー、メアリー・メイプスの自伝をもとに、ジョージ・ブッシュ大統領の軍歴詐称を報道するも、のちに証拠文書が偽造ではないかと指摘され、名司会者ダン・ラザーらとともに批判にさらされる姿を描く。
メアリー・メイプスにケイト・ブランシェット、ダン・ラザーはロバート・レッドフォード。
ブッシュ大統領が再選を狙う大統領選挙の数カ月前、若かりしころのブッシュはベトナム戦争時、コネで空軍のパイロットになり、実質的な訓練をしていなかったというネタをつかんだメアリーは、ダン・ラザーがアンカーマンを務める番組「60ミニッツⅡ」で取り上げるべく、調査チームを組んで取材を始める。
ついにその証拠と証言者を見つけて番組ですっぱ抜くが、そこには彼女らを陥れるワナが潜んでいた。
数日後、保守派のブログに「証拠のメモは偽造」との書き込みがあり、ネットで拡散。次第に報道への賞賛はあっという間にデマ疑惑と非難に変わっていく。
必死の再調査でメモの真実性を裏付ける証拠をつかむも、今度は告発したはずの証言者が前言を翻し、「人に頼まれて事実と違うことを話した」と言い出して再び窮地に。
CBSの会社側が設けた「独立調査委員会」に喚問されたメアリー。調査委員会はブッシュに近い保守派弁護士で固められていて、彼女は辛辣な糾弾を浴びる。
結局、彼女はCBSを解雇され、ダン・ラザーは番組を降板させられる。
針のむしろの独立調査委員会で黙って聞いていたメアリー。
最後に調査委員会のメンメンに、次のような意味のことを訴えていたのが心に残った。
あなた方は証拠資料の偽造に気づかずに報道してしまった私を糾弾する。しかし、ことの本質は大統領の群歴詐称疑惑であり、それこそが本当に伝えるべき真実なのだ。
根本的な問題を隠すために枝葉の問題に論点をすり替えて真相をうやむやにするのは間違っている。
そういえば旧日本軍による慰安婦問題でも、朝日の誤報をうまいこと利用して、まるで慰安婦問題そのものがなかったとするような風潮がある。
本質こそが重要なのだ。