善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

しりあがり寿の現代美術 回・転・展

海の日の18日は西武池袋線・中村橋近くにある練馬区立美術館で開催中の「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」へ。
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しりあがり寿朝日新聞連載の「地球防衛家のヒトビト」でおなじみ。
大から小まで、82の作品が並んでいる。

多摩美大卒らしく絵の腕前はたしか。
墨絵やアニメーションの手法を使ったり、いろいろチャレンジしているようで、今回の目玉は“回転芸術”のようだ。

巨大な紙に墨絵を描くインスタレーションをあちこちでやっているが、出来上がった作品の1つで、「崩」と題されていた。
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アニメ作品もいろいろあった。
「ゆるめ~しょん」とかいってたが、たしかにゆるいアニメ。
葛飾北斎を描いた「北斎の旅」。
ちょっとカンドー的な作品だった。
エリック・サティの音楽が流れているのはわかったが、ほかにも何か言ってるらしいのにまわりの作品の音と混じってよく聞こえなかったのが残念。
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2人のオヤジが青色と赤色の光線を当てっこする「青パワー赤パワー」
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以上が第1部で、第2部が回転作品。

彼の「回転宣言」なるものがおもしろい。

ヤカンが静かに回り出す
ゆっくりゆっくりくるりくるり
その姿はこのうえなく美しい
しかし回りだした瞬間、それはもう元のヤカンではない
水も汲めない、湯も沸かせない、ただ静かに存在感を放つだけの金属だ
そんな機能も目的も失ったヤカンの存在を許す場所はどこだろう
それは台所でも食堂でも金物屋でもショーウィンドウでもない
そう、それは美術館
故にヤカンは回って芸術となった
思えば回転は人類の始まりから
否この世界の成り立ちから我々と共にあり
大きく回り小さく回り
存在の根源を仄めかし、現れる諸相を巻き込み
いまや直線的な歴史の放棄を迫られた人類に
回転にこそ、その未来があるのだと覚醒を促す
素粒子が回り、銀河が回り、歴史が回り、我々も回る グルグルグルグルグールグル♪
回れ回れ、回転に幸あれ!

ヤカンが回転している。
止まっているときはただのヤカンだが、ひとたび回転を始めるとヤカンは芸術となる。
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壁にかかってるのも写真では止まって見えるが、実際は回転している。
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日常目にするあらゆるものが回転している。
はじめバカバカしいと思ったが、よーく見ているとまさにそこに芸術があった。
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どうやら回転には、人の心をもてあそぶ何かがあるようだった。

昼は中村橋駅近くの「手打ちそば 蕎○」という店でランチ。
生ビールのあと日本酒(司牡丹)を1杯だけ。
つまみは天ぷら盛り合わせ。
どれも大きい。ただし回転はしてなかった。
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シメはせいろ。
ちょっとネトッとしてるのが気になったが・・・。
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