善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「ペーパームーン」

イタリアの「コルテ・ジャーラ・ヴァルポリチェッラ(CORTE GIARA RIPASSO VALPOLICELLA)2014」
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イタリア・ヴェネト州のワイン。酸味と果実味がほどよく、かすかにコショウの香り。バランスのとれた味がした。
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ75%、ロンディネッラ20%、モリナーラ5%。

ワインの友で観たのは先日NHKBSでやっていたアメリカ映画「ペーパームーン」。
1973年の作品。ピーター・ボグダノヴィッチ監督。出演はライアン・オニールとテータム・オニールほか。
戦前のアメリカの大恐慌時代、聖書を売りつける詐欺師の男と、男の友人である母親を交通事故で亡くした9歳の少女が、さまざまな出来事を通して次第に絆を深めていく物語。テータム・オニールはこの映画で史上最年少でのアカデミー賞助演女優賞を受賞した。

挿入歌として流れる「It's Only a Paper Moon(イッツ・オンリー・ペーパー・ムーン」という歌は有名だが、この歌そのものは1935年にはやった歌で、それにあやかって映画の題名も「パーパームン」となったという。

映画の中で、カーニバルかなんかのお祭りの会場に即席の写真館が登場していて、固い紙でできた三日月のパーパームーンに乗って記念写真におさまるシーンがある。

1930年代の話だ。個人がカメラを持つ時代ではなかった。そこで、写真館に出かけて行って家族の記念写真を撮るのが普通だったのだろう。
それにしてもなぜペーパームーンなのか。何か「憧れ」の意味がそこに込められていたのだろう。
歌の歌詞にも「あなたが私を信じてくれるなら、ただの紙のお月さまだなんて思えない」という箇所があり、たとえ紙の月であろうと、その上で家族そろっての写真を撮ることは、家族の幸せを記録する意味が込められていたのだろうか。

映画の中で9歳の少女がスパスパたばこを吸っていたのが気になった。たとえあの時代を描くための虚構の話としても・・・。昔はそんなことが許された時代だったのだろうが、その後テータム・オニールは薬物に溺れるようになったという(実の父親であるライアン・オニールとともに)。