善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

立山連峰縦走記 その2 室堂平の花

立山登山の起点となるのが室堂。室堂平に位置し、山登りだけでなく黒部平に抜けるアルペンルートの起点でもあり、バスターミナルやホテルなどの宿泊施設もたくさんある。
もともとは立山修験道の山であるから、修験者が宿泊したり祈祷を行う堂がここにあり、それで室堂と呼ばれたのだろう。

標高2420mに位置する室堂へは一般車両の乗り入れが禁止されているから、富山駅からここまでは、富山地方鉄道の電車、ケーブルカー、バスを乗り継いでいくか、富山駅前発の直通バスを利用するしかない。

われわれは8月2日午前7時45分発の直通バスに乗車。この日も曇り空。天気予報によれば、あすの土曜日も曇りで、晴れるのは翌日の日曜日からという。
しかし、日曜日で、しかも晴れるとなると、相当な混雑が予想されるから、曇り空でもいいからと土曜日の登山に決め、前日の金曜日に室堂に入ることにした。

室堂到着は午前10時15分。この日の宿は、室堂から少し戻ったところにある天狗平山荘。前日電話して、何とか3人分空いているというので予約したが、夏はやっぱり混んでいる。

宿に着くまで時間はたっぷりあるというので、小手調べに室堂山(2668m、室堂から50分ほどの行程)に登ろうと歩き始めると、雨が降ってきた。
やっぱりきょうは室堂平散策でお茶を濁そうと予定変更。

室堂平に咲く夏の花々を見て回る。

キオン。キク科キオン属の多年草高山植物。漢字で書くと「黄苑」。
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オオハナウド。セリ科ハナウド属の多年草高山植物。日本では、北海道と本州近畿地方以北に分布するという。
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コバイケイソウ。今回、立山で一番多く見た花。そこかしこに咲いていた。小さいバイケイソウ(梅蕙草)、というのでコバイケイソウ
梅蕙とは、花が白梅に似て、葉が蕙蘭(けいらん)に似ているからとこの名がついたとか。
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近くに寄ってみると、こんな花。
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チングルマ。これも立山でよく見られる高山植物の1つ。バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木。見た目は草だが、立派な木で、高山に適応するため茎のような幹になったのだろうか。
雨にぬれて黄色いところがクシャクシャになっている。
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シナノキンバイ信濃金梅)。キンポウゲ科キンバイソウ属の多年草高山植物
善福寺公園でよく見かけるキンシバイ(金糸梅)に似ている。
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ニッコウキスゲ。和名は栃木県の日光に産するキスゲ(黄菅)の意だが、こちらではゼンテイカ(禅庭花)とも呼んでいた。
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イワイチョウ(岩銀杏)。ミツガシワ科イワイチョウ属の一属一種の多年草。湿気が好きなのか、ミズイチョウ(水銀杏)の別名もあるという。
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コイワカガミ(小岩鏡)。イワウメ科イワカガミ属の多年草高山植物。茎まで赤い色をしている。
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アオノツガザクラ(青の栂桜)。ツツジツガザクラ属の常緑小低木。地面に這うように小さな壺のような花をいっぱい咲かせていたが、これも木の仲間。高山の植物は可憐に見えて、たくましい。
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午後、室堂平から天狗平にある山荘へ。
夏というのにまだ雪が多い。雪渓を横断し、急な坂を下っていく。
ガイドブックには室堂から天狗平まで40分と書いてあったが、実際には1時間近くかかった。
あすはいよいよ山登り。天気は?