旅行9日目の6月21日(金)朝は、ホテルのチェックアウト前にリヨンのマルシェへ。
魚介売り場。
カラスミもあった。
チーズがこんなにたくさんある。
ここで朝食を食べたあと10時すぎにホテルをチェックアウト。
リヨンPart‐Dieu駅11時16分発の列車でトネールに向かう。
今夜の宿はシャブリにあるが、最寄りの駅がトネール。
車中、リヨンのマルシェで買ったパンやチーズ、果物で昼食。
トネールは駅前にタクシーが止まっているわけでもなく、近くのタクシー会社に電話して来てもらい、シャブリのホテルに。
部屋からの眺めがすばらしい。
このホテルは18世紀の粉挽き小屋を改造してつくられたのだそうで、川の上をまたぐように建てられている。
おそらくかつては水車が働いていただろう。
窓から静かに流れる川をながめていると、飽きることがない。
荷物を置いて散歩に出かける。
ブルゴーニュ地方の最北端に位置し、辛口の白ワインの王様として世界的に有名なのがシャブリ村。
静かで、美しい川と、花がいっぱいの村だった。
サン・マルタン参事会教会。
1160年に建てられ、1220年代から再建された教会。
内部は質素な造り。
外陣の軒持ち送りと呼ばれる部分にある彫刻が見事だった。
村を取り囲んで見渡す限りのぶどう畑が広がっている。
何といってもシャブリの特徴は土壌。
かつてこの一帯は海の底にあったため、シャブリの土には小さなカキなどの化石が無数に埋もれている。この土壌を「キンメリジャン」と呼び、ワインに豊富なミネラルを与える大きな要素となっているんだとか。
シャブリの中でも最高峰に位置づけられるグラン・クリュの畑は村の正面に広がる約100haの斜面に固まっていて、その面積はシャブリ全体のわずか2%ほどという。
これがグラン・クリュの畑。
まだ夏なので実が大きくなるのはこれからだ。
ワインの試飲をさせてもらえるカーヴ(ワイン貯蔵庫)はないかと探す。
グラン・クリュの畑のすぐそばのカーヴを見つけた。
「Servin」というドメーヌ(ワイン生産者)だ。
中に入って見るとちょうどオーナーがいて、日本人とわかると目を輝かせて歓待してくれた。しかも何とカタコトの日本語で応対してくれ、自ら進んでカーヴを案内してくれた。
セルヴァン家はシャブリで1654年から7世代にわたって家族経営でブドウ栽培とワイン造りを行なってきているドメーヌで、現当主は5代目のフランソワ・セルヴァンさん。
毎年のように日本にやってきては自社のワインをアピールし、また、日本のワインや日本酒づくりを見て回ったりしているという。
セルヴァン家はシャブリ・グラン・クリュ協会設立メンバーの一員でもあり、グラン・クリュつまり特級畑4 ヘクタール、一級畑8ヘクタールを含む合計32ヘクタールものブドウ畑を所有しているという。
ワインを貯蔵した樽がズラリと並んでいる。
その1つから貯蔵中のワインを試飲させてもらった。
シャブリが太古の昔、海底にあったことを示す貝殻の化石。
せっかくカーヴを訪ねたのだからと白ワインを1本購入。
ホテルに併設されたレストランで夕食。
2014年にオープンした「オ・フィル・デュ・ザング」というレストラン。
パリの3ツ星レストランで腕を磨いた日本人シェフ、永浜良さんらが経営するレストランで、伝統的なフランス料理を卓越した技術と新感覚でアレンジしたネオ・ビストロをめざしているのだとか。
料理に合わせてシャンパンやシャブリ、赤ワインが出てくる。
まず最初にコンテチーズを薄く切って焼いたもの、さらに生カキをはじめ次々と出てきた料理の数々。
これはインゲンだったか。
タコにサルサソース。
パンもおいしい。
これから調理する見事で新鮮なエビを見せてくれる。
おいしく出来上がり~。
赤魚だろうか、サフラン風味のリゾット添え。
チキンロースト。とてもクリーミーなマッシュポテト添え。
デザートもおいしかった。
きょうもシアワセな1日。