善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

スイス・フランスの旅 1

613日(木)から28日(金)までの16日間、スイス、フランスを旅してきた。その思い出を綴る。

スイスには国境の町バーゼル2泊しただけだから実際にはフランス旅行といってよいが、フランスといったって広い。どこをどう回ろうかといろいろ考え、フランス東部の田舎町をめぐってからパリで美術館めぐりをしたいと思った。
フランス東部といえば中学校のころ国語の授業で習った「最後の授業」に出てくるアルザス=ローレヌ地方だな、だったら近くにあるル・コルビュジエ設計のロンシャンの礼拝堂は必見、愛好するコンテチーズやワインの産地にも行きたいし、美食の町リヨンも外せない、というわけで計画したのが次のコースだった。
バーゼル2泊)→フランスに入ってストラスブール2泊)→ロンシャン(1泊)→ブザンソン1泊)→リヨン(2泊)→シャブリ(1泊)→パリ(5泊)。
 
1日目、成田1025分発のKLMオランダ航空機でアムステルダム経由バーゼルめざして出発。 
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機内食はなかなかおいしかった。すべて完食! 
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アムステルダムスキポール空港にはトランジットで立ち寄るだけかと思ったら、ここで入国審査があった。若い男性係官は日本人とわかるととても愛想よく、カタコトの日本語を連発して歓迎してくれた。
スイス・バーゼル着は同日17時ごろ。日本との時差はサマータイム7時間遅れだから、いくらか時間が戻った感じ。午前中に日本を出発して夕方には到着したが、実際には成田からアムステルダムまで約11時間あまり。1時間半ほど待って、アムステルダムからバーゼルまでは1時間ちょっと。
 
バーゼルは人口約19万人、チューリッヒジュネーブに次ぎスイス第3の都市。スイス北西部のフランス、ドイツ、スイス3国の国境が接する地点に位置し、市街地はライン川をまたぐ形で広がっている。
実は飛行機が到着したバーゼル国際空港はバーゼル市から北西約3kmのフランス領内にある。空港内にはスイス地区とフランス地区があり、われわれはスイス地区の出口からバーゼル市内へ向かう。
空港からはバーゼル市の中心であるスイス国鉄バーゼル(この駅も国境に接していて、スイス国鉄バーゼル駅とフランス国鉄バーゼル駅とが同居している)まで50番のバスで約20分。

旅行客にとってうれしいのはバーゼルでは公共交通機関はすべて無料で乗り放題だということ。バスにも切符不要で何のチェックも受けずに乗車。
終点のバーゼル駅につくと、そのほとんど目の前が本日泊まるホテル。何て便利。
これがバーゼル駅。 
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さらにうしれしいのは今の時期、日没は夜の9時ごろで、10時ぐらいまでは明るいこと。
だから宿に着いたのは午後6時ぐらいだが、まだ午後3時ぐらいの感じ。それならと、さっそく市内観光に出かけ、バーゼルの中心部からライン川を少し下った所にあるスイス、フランス、ドイツの3国国境のモニュメントを見に行く。
ホテル前の停留所から8番のトラムに乗っていく。
途中、若い女性が乗ってきて目の前に座る。勤め帰りだろうか。あまりに美人なので思わず写真を撮らせてもらう。 
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しかし、スイスの公用語はドイツ語。フランス語をしゃべる人も多いらしいがどっちにしてもこちらはまるでしゃべれない。「Beautiful」といったってわかってくれたかどうか。
From japan」といったらうなずいてくれたが、互いにニコニコするだけでまるで会話が弾まない。
やがて「バイバイ」と途中で降りていった。

トラムの終点Kleinhuningenで降りて川沿いを歩いていく

港らしき光景をあらわれ、鉄道の線路や貨物列車が見えてくる。
海のないスイスにとってバーゼルはスイス唯一の国際港なんだそうで、大型船がここまで入ってこれるので、北海からの石油がライン川を上って運ばれてくるのだという。

港の付近に、つがいらしき白鳥がいて、そばにヒナが群れていた。
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白鳥の親子を見ていた地元のおじいちゃんらしき人にモニュメントの写真を見せたら、「あっちだよ」と指さしてくれた。
まるでかつての超音速旅客機コンコルドみたいな三国国境を示すモニュメト。
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スイス、フランス、ドイツの国旗が描かれていた。 
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帰りは再び8番のトラムで町の中心部へ戻り、途中のライン川沿いで途中下車。
川沿い近くの飲み屋街を歩き、賑わってそうな店のテラス席(といっても店の前の道端に作られた簡易テーブルだが、ヨーロッパはどこも同じ)が空いていたので相席させてもらう。隣は女性客2人連れ。

まずはビール。ついで赤ワイン。
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料理は巨大なソーセージとモッツアレラチーズのサラダ。
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ソーセージのソースはウィーンで食べたウィンナーシュニッツエルに似た味。ソーセージは野趣あふれる味で、肉がギュッとつまっていて、たった1本でご馳走だ。
 
帰りに店の看板を見たら「SONNE」とあった。ドイツ語で「太陽」という意味らしい。 
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飲み屋街はわれわれが帰るころもまだ賑わっていた。
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行く前、スイスは物価がチョー高いと聞いていて、実際、日本なら100円で買えるミネラルウォーターが135スイスフラン、日本円にして400円ぐらいする(物価が高い分、交通費をタダにして旅行客にサービスしているのだろうか?)
しかし、この店のような居酒屋は地元客も多く、ビール、ワイン1杯含めて121スイスフラン、日本円にして2300円ほどで安かった。
もっともソーセージにしてもサラダにしても1人前は日本人には多すぎるので2人でシェアしたから、地元の人だったら1人で4000円はしただろう。
 
ホテルに戻ったのは、ようやく暗くなってきた10時半ごろ。
かくてバーゼル1日目は終わる。