朝のバーゼル駅前の風景。仕事先に向かう人々でにぎやかだ。
ホームで待っていると、やがて電車がやってきた。
乗っている時間は2時間20分ほど。
折り返し運転の始発なので席はガラガラ。好きなところに座る。
外の風景をながめながら、のんびりとローカル列車の旅を満喫。
やがてストラスブールに到着。
「ストラスブール」の語源はラテン語の「道の町」だそうで、交通の要衝として栄えたという。2000年以上の歴史の中でラテン文化とゲルマン文化が融合した独特の文化を形成し、旧市街は1988年にユネスコの世界遺産に登録された。
駅から歩いて10分ほどでホテル着。
荷物を置いてさっそく町に繰り出す。
ストラスブールの街並み。
奥に巨大なカテドラルが見える。
ちょうどお昼なのでまずは腹ごしらえ。
賑わってそうな店に入る。
まずはビール。
フランスに来たら食べなきゃとエスカルゴ。
スペアリブは食べきれないほど。
1015年から建設が始められたというから、今年で着工から1004年。近くのヴォージュ山脈から切り出したという赤色砂岩でつくられている。
ステンドグラスは13~14世紀当時の輝きをそのままに残しているという。
巨大なバラ窓。
これも巨大な、からくり人形つきの天文時計。
ゴシック以前のロマネスク建築では、重い石造りで壁は厚く、開口部も狭かった。このためロマネスクの堂内はかなり暗かったが、堂内をもっと光に満ちた空間にしようと、壁をできるだけ薄くし、開口部も大きくしたのがゴシック建築。そのために採用されたのがポインテッド・アーチと呼ばれる尖塔アーチであり、巨大な建物のつっかえ棒としての役割を果たすフライング・バットレス(飛梁)だった。
カテドラルを堪能したあとは、プテット・フランスへ。
プティット・フランスはイル川の本流が何本にも分かれるあたりにあって、白い壁に黒い木組みの昔ながらの家々が並んでいる。
ストラスブールはフランスなのに、なぜあえてプティット・フランスと呼ぶかといえば、かつてここがドイツの領地だったことの名残といえるだろう。
かつてこのあたりは漁師や製粉業者、皮なめし職人らの町だったという。分岐する川の流れを利用して水車が動力源として利用されていたようで、今も水車の紋章が残っている。
水辺でスズメが水を飲んでいた。
木組みの屋根の模型。日本の伝統的な木造軸組工法とは異なり、かなり単純な造りに見えるが。
中庭も美しかった。
夜は赤ワイン。
料理はアルザスの郷土料理なのか、豚モツのパイ包み。つけあわせが小さな粒みたいなパスタ。これがおいしかった。
サラダはシイタケがどっさり。メニューに「SHITAKE」とあったから、日本から伝わったものがこちらでも栽培されているのだろうか。