善福寺公園めぐり

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ティントレットがいっぱい 北イタリアの旅⑰

北イタリアの旅11日目の午後。
サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ教会の裏手にあるスクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ(サン・ロッコ大信徒会堂)。ここには、ヴェネチア絵画を代表するティントレットが20年以上かけて描いた56枚の絵画がある。
建物は守護聖人ロッコの信徒会の会堂として16世紀に建てられた。
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壁から天井から、ティントレットの作品がきら星の如く並んでいる。
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「受胎告知」(1583-87年)
同じ題名の絵は多くの画家が描いているが、ティントレットの「受胎告知」はまたちょっと趣が違う。受胎を告げられたマリアが心底びっくりした表情で、天使の数もやけに多い。
ティントレットは驚きを伝えたかったのか。
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「キリストの磔刑」(1565-1567)
1564年から晩年期の1587年までの23年間に、数回に分けられおこなわれたサン・ロッコ同信会館聖堂内および建物の連作装飾画で、ティントレット最高傑作のひとつ。
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ティントレットの作品は天井にも描かれているが、高いところにあるのでとても見えない。
そこのところを教会のほうも自覚しているのか、貸し出し用の鏡がいくつもつ置かれていて、それで見るとたしかによくわかる。

それでもやっぱりよく理解できないだろうと考えたのか、ビデオの解説上映もしていた。
大胆な構図。
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生き生きとした動き。
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キリストは意外と肉体派?
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「受胎告知」のアップ。
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サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ教会にも有名な絵がある。
ティツアーノの「昇天の聖母」(1516-1518年)
ヴェネチアで一番大きい祭壇画という。
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ベリーニの「聖母子」(1488年)
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教会の内部。
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帰りは小道を縫うようにして歩く。
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こちらは川の小道。こっちのほうがラクそう。
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リアルト橋近くの立ち飲み居酒屋(バカーロ)でイッパイ。
カンティーナ・ド・モーリという店。
1462年創業のワイナリー付属の飲み屋だとか。
ビールとつまみで軽くやる。
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天井を見上げると、なぜかナベがたくさんぶら下がっていた。
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そのままそぞろ歩いて宿へ。
途中、惣菜屋さんで食べ物を仕入れて宿に戻り、宿からウェルカムサービスでもらった白ワインで夕食。
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きょうもシアワセな1日だった。

(つづく)