善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「めぐりあう時間たち」

スペインの赤ワイン「サン・ヴァレンティン(SAN VALENTIN)2014」
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ワイナリーはスペインの名門トーレス。このワインは、3代目オーナーが愛する妻のためのギフト用につくったのが始まりという。
とても飲みやすいワイン。
ブドウ品種はグルナッシュ100%。
グルナッシュはスペイン原産の品種。スペインからピレネー山脈を越えてフランスのラングドック=ルシヨン地方に伝わり、そこから世界に広まったといわれているんだとか。

ワインの友で観たのは昼間NHKBSでやっていたアメリカ映画「めぐりあう時間たち」。
2002年の作品で、監督はスティーブン・ダルドリー。
出演はニコール・キッドマンジュリアン・ムーアメリル・ストリープエド・ハリスほか。

イギリスの小説家バージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」をモチーフに、1923年のイギリスでのバージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)、1951年のアメリカ・ロサンゼルスで暮らす1児の母のローラ(ジュリアン・ムーア)、2001年のニューヨークで暮らすクラリッサ(メリル・ストリープ)の、3つの時代、3つの場所で暮らす女性たちの1日の物語が同時進行で進んでいき、女性たちはやがて1つにつながっていく。
原題は「The Hours」。
人生は、いや人間とは、いや女性とはミステリーである、とでもいっていいような作品。

全編を流れる音楽、特にピアノの旋律が、いやが応でも不安をかきたてる。

アカデミー賞9部門にノミネートされ、バージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマンが主演女優賞に輝いたが、ベルリン国際映画祭では銀熊賞 (女優賞)にニコール・キッドマンメリル・ストリープジュリアン・ムーアの3人が選ばれた。
3人とも甲乙つけがたい。

しかし、ニコール・キッドマンのファンとしては、彼女の演技、というより役作りを称賛したい。
何しろ映画が始まって、別人となったニコール・キッドマンがあらわれて、驚いた。
写真で見るバージニア・ウルフそっくり。あとで調べたら、彼女は自分が演じるヴァージニア・ウルフに少しでも近づくため、わざわざ特殊メイクで鼻の形を変えて容姿を似せ、撮影に臨んだという。
たしかにどこか鬼気迫るものがあった。

できれば映画館でじっくり観たかった作品。