善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

スペイン・フランスバスクとボルドーの旅②

バスク到着の第1日目は、ビルバオにお昼ごろ着いて、グッゲンハイム美術館に寄ったあと世界遺産ビスカヤ橋へ。ビスカヤ(ビスケー)湾にそそぐネルビオン川の河口付近にあり、ビルバオ郊外にあるためモユア駅から地下鉄で行く。

ところできのうのグッゲンハイム美術館探訪の追加。
サム・テイラー-ジョンソン(Sam Taylor-Johnson)という人の作品らしいが、映像作品で、部屋の中にいくつものビデオ画面が並んでいて、楽器を持たないオーケストラの楽団員の姿がパートごとに画面に映っている。
やがて指揮者が指揮棒を振ると、楽器を持たないままの演奏が始まる。いわゆるエア演奏ってやつだ。
あとで表示を見たら「BBC」とあったからBBC交響楽団なのだろう。
はじめ目が点になったが、その演奏ぶりがなかなかおもしろかった。

さてビスカヤ橋である。
ビルバオにはL1とL2の2本の地下鉄が走っていて、ユモアからビスカヤ橋まで行くにはL2線に乗ってポルトゥガレテで降りるか、L1線でアレータに降りるかの方法がある。
東京での事前の調査でポルトゥガレテで降りるとあとは下って行くだけだから便利とL2線に乗る。
ビルバオの地下鉄の切符。
イメージ 1

車内は比較的すいていた。
イメージ 2

ところが、L2線に乗ったつもりが途中からL1線に分かれてしまったためアレータで降りて、歩く。
距離的にはこの道が一番近いし、一本道なので分かりやすい。

ビスカヤ橋は、橋に吊り下げられたゴンドラで人や車を運ぶ形式の橋(運搬橋)としては世界最古のもので1893年に建造された。全長160メートルで、2006年に世界遺産文化遺産)に登録された。
なぜゴンドラをつり下げて運ぶかというと、川であるからして船を通す必要があるからだ。
橋自体の高さは45メートルもある。橋の下に船を通すためにはそれぐらいの高さが必要だ。ところが、そうすると低馬力だったかつての自動車や馬車は急勾配を上っていかなければならない。それでは大変だというので低い高さでゴンドラに乗って橋を渡る工夫がされたものという。
こうした形態の橋はヨーロッパでは多くみられたが、高馬力の自動車が普及するとどんどん減っていって、現存する運搬橋は世界で8つのみという。
ビスカヤ橋は世界初の運搬橋であり、その後各地で作られた運搬橋のモデルとなったというので産業革命時代の顕著な建築学上の鉄の建造物であることなどが評価され、世界遺産となった。

近づくとたしかに巨大だ。まずは高さ45メートルの橋の上にのぼってみる。
イメージ 3

階段ではなくエレベーターでのぼる。高所恐怖症の人には要注意だが、橋の上からのながめはすばらしい。
イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

そのまま橋を渡っていって、対岸から今度はゴンドラに乗って川を渡る。
ゴンドラはしょっちゅう川を行ったり来たりしていて、人だけでなく車も一緒だ。
イメージ 7

地下鉄で都心に戻るころには夜になっていた。
ただし、ビルバオの夜は午後8時すぎぐらいまでは明るい。
(それはビルバオだけでなく今回の旅のどこへ行っても同じであり、逆に朝は8時ぐらいまで暗い)
イメージ 8

ビルバオの夜はバル(居酒屋)巡りで決まり、というわけで出かけていく。
向かったのはバルがひしめく旧市街。ヌエバ広場を取り囲むようにバルが並んでいる。
午後7時ごろに行ったが、広場は家族連れで賑わっていて、団体でやってくる人もいた。
イメージ 9

賑わってそうな店を探す。
おいしいバルの探し方は日本での居酒屋探しと同じだから、だいたい分かる。
バルは立ち飲みが多いが、立ったまま飲むのはゴメンとテラス席にする。
ビールと、ピンチョスの数々。どれもおいしい。さすがバスク
イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

イメージ 13

イメージ 14

あとで調べたら「グレ・トキ(Gure toki)」という店だった。

さすがにこの日は到着したその日なので疲れてしまい、バルは1軒だけにして引き上げる。
ホテルに戻ったのは夜10時すぎだったが、飲み屋街はまだ賑わっていた。

本日の歩数1万8051歩。歩行距離にして10・82㎞。半日にしてはずいぶん歩いた。
(つづく)