火曜日朝の善福寺公園は快晴。寒さ厳しく、池のほとりのベンチには霜が降り、土の道は霜柱を踏みながら歩く。
公園に着くなり、出迎えてくれたのはメジロ。
上池で最初に見つけたのはシローくんらしいオスのカワセミ。
以前のように目の前でポーズをとってくれた。
池をめぐっているとマルちゃんらしいカワセミの鳴き声が聞こえたが姿は見えず。
さらに歩いていくと、メスのシーナちゃんのようだ。
少し離れたところにはヤエちゃんらしきメス。
2羽の縄張りをめぐる“女のたたかい”はまだ続いているのか?
下池に回ると、きのうは見つけられなかったトモエガモ。
朝食が一段落したのか、倒木の上にあがってひと休み?
カモの仲間だけに立派な水かき。
口のお手入れか、くちばしをひろげたところ。
上のくちばしと下のくちばしの長さが違う?
今まで見たところでは、トモエガモはほかのカモとえさの食べ方が違っていて、しきりに池の淵に生えている木の根っこあたりをつっついて採餌していた。
つっつきやすいようなくちばしの形をしているのだろうか?
いつ見ても美しい後ろ羽の模様。
さらに近づいてみると・・・。
正面を向くと、下ぶくれの顔がカワイイ。
横から見るとまさしく巴の模様。
オオバンの足にはカモ類のような水かきはなく、ちょっと変わっている。
写真でははっきりわからないが、オオバンの足は弁足といって、葉っぱのよう形の水かきがある。
トモエガモを含めカルガモなどのカモ類は指と指のつけ根に膜が張っていて、泳ぐとき水をかくのに適している形をしているが、弁足はつけ根からではなく、指の各関節の横から弁膜が広がっているのが特徴。
オオバンはクイナの仲間。それなら、同じクイナの仲間でオオバンととてもよく似ているバンも、同様にして弁足かというと、違う。
バンの特徴は緑色の大きな趾(あしゆび、鳥類は人間の膝(ひざ)にあたる部分が踵(かかと)で、地面についているのは趾といってつま先にあたる部分。つまり鳥類(だけでなく犬も猫もだが)は常につま先立ちで歩いている)だが、そこには水かきはない。
なぜかというと、バンは泳ぐこともできるがどちらかというと陸上を歩きながらエサを探していることが多い。バンの食性は雑食性で、昆虫、甲殻類、植物の種などいろいろなものを食べるが、水中のものより陸上のもののほうが好物なのだろう。
一方、オオバンが陸に上がっているところは、あまりというかほとんど見たことがない。もっぱら目撃するのは水の上を移動しているところで、水草なんかをつっついたりしている。
オオバンの食性は植物食傾向の強い雑食で、主に水生植物を食べ、魚類、鳥類の卵や雛、昆虫、軟体動物等も食べるといわれる。
ほかのカモ類ほど泳ぐのに特化しているわけではないが、どちらかというと陸上より水生の獲物のほうを好むようになり、それで水かきが発達し、弁足へと進化したのだろうか。
野菊の一種シロバナアブラギク(白花油菊)が咲いていた。
アワコガネギク(粟黄金菊)とリュウノウギク(竜脳菊)との自然交雑種。秋に咲く花だが、真冬でも咲いているのは雑種ゆえのたくましさか。