水曜日朝の善福寺公園は曇りのち晴れ。だんだん暑くなる。
今日は夏至。昼の時間が1年でもっとも長い。ということはこれから少しずつ短くなって、冬に向かい始めた日ともいえる。
夏至の日の日の出は東京では4時25分で、日の入りは19時00分。
それなら夏至の日の日の出が1年で一番早いかというとそうではなく、すでに6月6日の時点から日の出は4時25分となっている。
また、日の入りが一番遅いのも実は夏至ではなく、6月24日~7月5日が19時01分でもっとも遅い。たった1分だが。
なぜこんな現象が起きるかといえば、地球が太陽のまわりを回る面(公転面)に対して自転の軸が傾いていることや、太陽のまわりを回る軌道(公転軌道)が真円形でないことなどが理由だという。南北に長い日本では、北海道と沖縄を比べても違いがあるだろう。
と、天文の話はこれぐらいにして、けさの公園のカワセミ。
上池ではけさも幼鳥たちがにぎやかに飛び交っていた。
それぞれ仲よし同士で遊んで?いたり、親からエサをもらうのを待っていたりと、さまざま。
幼鳥は勘定したら6羽いた。
久しぶりに父親の文二を発見。
幼鳥たちが公園デビューして以来、母親のサクラがせっせと給餌していたが、文二の姿はなかった。
ひょっとして巣にはまだ巣立ちできないヒナがいて、その面倒を見るために池にはやってきていないのかとも思っていたが、文二の姿があるということは、もう巣を引き払ったのだろうか。
文二がしばしいなくなって、子どもたちがたむろしているあたりに再びやってきた。
しかし、給餌のためのエサをくわえていない。
ひょっとして幼鳥たちに自立をうながしているのかもしれない。
カワセミの幼鳥たちがいるあたりの上の方には、2羽のアオサギ。
カワセミの幼鳥もあわよくば食べようとしているのか。
首を長~くのばして様子をうかがっていた。
下池でもカワセミの親子がいるというので1周するが、残念ながら姿をみなかった。
かわりに見つけたのはイトトンボ。
黒っぽく見えるのでクロイトトンボ?
再び上池に向かう途中には、あちこちでカマキリの子どもたち。
一人前にエサをねらっている。
近づくとカマを構えて向かってくるのもいた。
ヤブカンゾウが咲き出した。
ただし、中国では母種のホンカンゾウは自生しているがヤブカンゾウは自生していないという。
やはり中国から渡来したヒガンバナ同様、ヤブカンゾウは三倍体のため結実しない。いずれも根茎や球根の移植で繁殖するそうだ。
カンゾウと名がつくが、生薬として有名なカンゾウ(甘草)とはまったく違う種類で、漢字では萱草と書き、ヤブカンゾウは「藪萱草」。
万葉のころは「萱草」を「ワスレグサ」と呼んだ。
万葉集に次の歌。
萱草(わすれぐさ)わが紐(ひも)に付く香具山(かぐやま)の古(ふ)りにし里を忘れむがため 大伴旅人
「この花を着物のひもにつけておくと、故郷での憂いを忘れさせてくれるよ」
白川静の「字通」によれば、「萱」は「ケン、カン、わすれぐさ、かや」と読み、「人をして憂ひを忘れしむる・・・」云々の記述がある。
万葉や平安の時代の日本では、ヤブカンゾウに似たノカンゾウをワスレグサと呼んでいたようだが、ノカンゾウの八重咲き種がヤブカンゾウだ。