飲んべえの友人と久しぶりに会って中野でイッパイ。
中野駅北口から歩いて2、3分のところにある「第2力酒造」
午後2時の開店と同時に行ったら、さすがに先客はまだだれもいない。
予約してあるので席を案内してもらったが、玄関から一番遠い、最奥のテーブル。少しでも他人との接触を減らしコロナに感染しないようにとの店の配慮かららしいが、何しろこの店、横にとても長~いのでかなり歩かされる。
お店がオープンしたのは1962年(昭和37年)というから今からちょうど60年前。
もともと三軒長屋の一角にオープンした。その後、隣が空いたので店を広げ、その隣も空いたので店を広げしているうちに、現在の横に長~い店になったという。
カウンターあり、座敷ありで全200席。
まだ客が少ないからチーンと呼び鈴を押せばすぐに注文を取りにきてくれて、酒もつまみもすぐに持ってきてくれるのでうれしい。
まずは生ビールで乾杯のあとは、京都・伏見の「キンシ政宗」の熱燗を2合徳利で次々に持ってきてもらう。
食べたのは、お通しのあと、まずはタラの白子ポン酢。
続いてカワハギの刺身。
カワハギは一年中食べられるが、旬の時期は2回あるとされる。身が旬なのは夏から秋にかけてで、産卵期を終えて栄養をつける時期。さらに冬は、大きくなった肝が旬のころとなる。
たっぷりの肝を醤油に溶かして、肝と一緒に食べれば絶品の味。
ブリの刺身。
たしか富山か石川産だったか、これも旬の味。
白エビのから揚げ。
こちらは間違いなく富山湾産。
白エビは日本沿岸の深海にだけ生息する固有種で、日本全国どこでも獲れるが、大量に獲れる日本海側の富山湾だけが唯一の漁場となっているという。
このわたと2合徳利。
ナマコからほんの少しだけとれる腸の塩漬け。ウニ、カラスミと並ぶ日本三大珍味のひとつだとか。
珍味だからちょっぴりで十分。
口に含めば冬の海の香りが広がる。その余韻が残っているうちに酒を一杯、二杯・・・。
結局、3時間ぐらい飲み続けて、客もだんだん増えてきて、われわれの席に迫ってくるようになるころ、店を出ると、ようやく日も暮れようとしていた。