去年の暮れから今年にかけて、気になったミステリー小説を立て続けに読む。
「流れは、いつか海へと」(ウオルター・モズリィ、田村義進訳、ハヤカワ・ポケミス)
「マーダーズ」(長浦京、講談社)
「メインテーマは殺人」(アンソニー・ホロヴィッツ、山田蘭訳、創元推理文庫)
「あの子はもういない」(イ・ドゥオン、小西直子訳、文藝春秋)
「ケイトが恐れるすべて」(ピーター・スワンソン、務台夏子訳、創元推理文庫)
このうち面白かったのは「ケイトが恐れるすべて」だった。
前作の「そしてミランダを殺す」を読んでファンになったが、本作も期待を裏切らなかった。最後までドキドキしながら読む。これこそミステリーの醍醐味。
サイコっぽい展開で、淀川長治さん(古すぎ!)ふうに言うと「コワイ、コワイ話ですねぇ」という感じなんだが、意外なナゾ解きもあったりして、凄惨な事件が決着したあとの余韻を残しながらの数ページにわたる淡々とした描写に救われた思いがする。
「メインテーマは殺人」では参考になる話も。
イギリスでも花粉症が流行ってて、ハチミツとショウガ茶が予防に効果的なんだとか。
今度試してみようっと。
ちなみに現在読んでいるのはスウェーデンの作家ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの「ボーダー 二つの世界」(山田文訳、ハヤカワ文庫NV)。なかなか快調。