8月31日の「全国花火競技大会(大曲の花火)」を観に大曲へ。
前日は秋田市で一泊し、当日の午後、車で会場である大仙市の雄物川河川敷に向かう。
無料の駐車場はすでにどこも満車。結局、「3000円也」という私設駐車場に車を止めて、そこから30~40分ほど歩く。
だんだん人が増えてきて、人・人・人・・・。例年の参加者数は75万人というからスゴイ。
大曲の花火は1910(明治43)年に始まり、途中一時中断はあったものの今年で93回目。
ここで行われる「全国花火競技大会」はいわば花火師日本一決定戦であり、内閣総理大臣賞など数々の賞が授与されることから全国の花火師たちの目標となっている。
打ち上げ総数は例年と同様の約1万8000発。12都県27の業者が、意匠を凝らした花火を披露する「競技花火」は、昼花火の部の花火につづいて、夜花火の部では「芯入割物」「自由玉」「創造花火」の3部門に分かれて、次々と打ち上げられる。
ちなみに今年の最優秀・内閣総理大臣賞は茨城県の野村花火工業で、2年ぶり8度目の受賞だった。
見ていて、特に尺玉(10号玉)の芯入割物は「これが一番だな」と思ったから予想通りだった。
競技とは別に、「令和祝祭」と題して地元の劇団「わらび座」によるミュージカルの音声に合わせて2000発ぐらいが連続して打ち上がる「大会提供花火」もあり、客席からは大きな拍手と歓声が上がった。
何しろここの花火は尺玉が当たり前。尺玉は広い敷地がないと打ち上げられないため、東京の隅田川花火大会なんかでは御法度。それがここでは次々と打ち上げられるし、桟敷席のいいところを予約できたので、頭上で空いっぱいに大輪の花が咲く感じ。
以下、花火の数々。
次々と打ち上げられる花火を見ていて、なぜかカンドーのあまり目頭が熱くなってきたのは年のせいか、それとも花火には人の心を打つ何か魔力みたいなものがあるのか。
フィナーレは、これでもかという感じで尺玉の30連発。
すると、期せずして参加者がペンライトを取り出し、光らせながら頭上に掲げて歌を歌いだす。みんな毎年参加しているから知ってるんだねー。
流れる曲は地元出身のシンガーソングライター、津雲優さん(2013年に享年60の若さで亡くなる)の「いざないの街」という曲で、この曲の中には「秋田県民歌」が挿入されていて、ナントみんな歌っている。
秋田県民歌はすべての県民がそらんじて歌える曲なんだそうな。
そしてエンディングは南こうせつの「満天の星」。これもみんな、空に咲く大輪を見ながら感極まった顔をして歌っている。
大曲の花火、来てよかったなー!
帰りは、何十万人がいっぺんに帰ろうとするから会場を出るまでに時間がかかったものの、河川敷の外に出てからはスムーズに人は流れ、車に乗ってからも渋滞はなく、スイスイと秋田市内へ。このあたりはふだんでも人が多すぎる東京なんかと違うところだった。
翌日は男鹿半島へ。(次回につづく)