午後1時近かったが、先客は2組ほどですいていた。それでも、午後1時をすぎても次々と客がやってくるから、単に“サラメシ”用の店なのではなく、“そばが好きッ”という客がやってくる店なのだろう。
生ビール(小)のあと、平日昼間だからお酒は1杯で済まそうと思ったら、ツマミがうまくてついついおかわりまで頼んでしまった。
飲んだのは山形の「鯉川」と奈良の「風の森」。
ビールのときは揚げそば、お酒には昆布煮がついてくる。
酒のつまみで注文したのは、ワサビ漬け、鴨の燻製、ミズのコブの3点盛り。
ミズのコブというのがコリコリして酒に合う。
山菜らしいのだが、ハテ何だろうと思ったら、正式には「ウワバミソウ」という名前で、春から初夏にかけて旬を迎える山菜だという。みずみずしいから「ミズ」と呼ばれるようになったというが、ホントかどうか。
しかし、つまみで食べたのは葉っぱではなくて実の方だった。
秋田などでは、秋になると枝の葉の根元に赤く膨らんだムカゴができるので、これを塩漬けや醤油漬けにしたりして食べるのだという。シャキッとする歯ごたえと、トロッという食感が特徴で、ミズの実とか、ミズのコブ、ズミ玉、ミズの子などと呼ぶらしい。
このミズのコブのおかげで、昼間なのに1杯が2杯、2杯が3杯になってしまった。
ほかに食べたのはさつま揚げ、匠の大山鶏の焼き鳥。
〆は田舎そばと手碾き(手挽き)せいろ。
2人で行ったのでシェアして、いただく。
田舎そばには大根おろし。これがそばとマッチして、風味がいっぱいに広がる。
手碾きせいろは石臼で手碾きするため荒碾きとなる。このため黒い粒々も混じっていて、見た目は田舎そばに似ている。もちろん田舎そばとも、普通のせいろとも違うおいしさ。
そば湯もたっぷり。
大満足で帰還。