善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「コルドラへの道」

チリの赤ワイン「モンテス・クラシックシリーズ・カベルネ・ソーヴィニヨン(MONTES CLASSIC SERIES CABERNET SAUVIGNON)2014」
イメージ 1

メーカーはモンテスS.A.。
何度か飲んだことがあり、安定した味。ほどよい渋みなので飲みやすい。

ワインの友で観たのは、先日NHKBSでやってた「コルドラへの道」。
1959年のアメリカ映画。主演はゲイリー・クーパー。ほかにリタ・ヘイワースヴァン・ヘフリンなど。
監督はロバート・ロッセン
はじめは西部劇かと思ったら、とても不思議な映画だった。

映画の冒頭に、この映画のテーマは「勇気」と「臆病」についてだとの注釈が入る。
時は1916年、第一次世界大戦勃発の2年後で、日本は大正5年。
メキシコのパンチョ・ビラ将軍の動乱を制圧するためアメリカ陸軍は騎兵隊を派遣。戦意高揚のため、この戦いで目覚しい活躍をした兵士を叙勲しようと査定を担当するソーン少佐(ゲイリー・クーパー)が送り込まる。
しかし、ソーンには戦場で怯えて排水溝に逃げ込んだ過去があった。
ソーンは選抜した5人の叙勲候補者と、メキシコ側に手を貸した女性反逆者ギアリー(リタ・ヘイワース)をコルドラの基地まで連れて行くことにするが、その道中にさまざまなことが起こり、本当の勇気とは何か?臆病とは何か?が問われるようになる・・・、という物語。

なかなか考えさせられる映画だった。
結局、戦場という極限状況にあっては勇気も臆病も同じことだ、というのが結論のように感じた。

ゲイリー・クーパーが相変わらずカッコイイ。
声も渋みがあっていい。足も長いし(とミーハー)

監督のロバート・ロッセンは貧困家庭に生まれ育ち、戦前はアメリ共産党員としても活動していたという。戦後は共産党と訣別したものの社会問題を扱った映画を数多く作っていたようだが、赤狩りの渦に巻き込まれて議会(下院の非米活動委員会)での尋問でハリウッドにいる党員の名前を明らかにすることを拒否。映画界を追放される。その後、苦悩の末に転向し、1953年、議会証言で多数の党員の名を明らかにし、映画製作ができるようになったが、二度とハリウッドに戻ることはなかったという。

1961年の「ハスラー」でアカデミー賞を受賞するが、配給は20世紀フォックスだが製作はロバート・ロッセンとなっている。
とすると「コルドラへの道」もハリウッド映画ではなく、独立系の会社が作ったのかもしれない(配給はコロムビア)。